1/35 試製超重戦車 オイ車 ガレージキット化への道

1/35 試製超重戦車 オイ車 ガレージキット化への道 oimiti_1

このページはディーラー「シープモデル」の中の人がワンダーフェスティバル2017冬に向けて主力になる商品、「1/35 試製超重戦車 オイ車」を開発していく過程を適当に報告していく記事です。不定期で順次追記していく予定なので思い出した時にでも見にきてください。2016/10/18に書き始めました。

はじめに、
・間に合わなかったり、やっぱ無しって可能性もあります。
・進行状況はリアルタイムじゃない場合があります。
・脱線したり、ほとんど進んでないじゃんって場面が出てくると思いますがご勘弁を。
・面倒なので口調が適当になっています。ご勘弁を。
・備忘録とかモチベ維持の意味合いが強いので、読み手のことあんまし考えてないです。
・稀によく誤字ります。
・このページでは以下「オイ」の名前で呼びます。単純に楽だからです。

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1回目:2016/10/18
ネタの決定

毎度おなじみ、まずは何でこれにしたのかというところの話から。
ネタ選定でどんだけ売れるかがほとんど決まると思うのん。

決定した理由は大きい順に、
1.近年話題になった。
2.FM社はインジェクションキット化を諦めたらしい。
3.今年資料本が出た、それに図面も載ってた。
4.脚周りさえどうにかすれば、車体の輪郭は簡単そう。。
5.他がガレキでやりそうにない。

…ってな感じでして、要するに「売れる見込みがあって寸法や形状が何とかなりそうだから」ですね。あらかじめことわっておきますが、1/35のオイを自分でスクラッチしてる方は複数おられます。脚周りさえ妥協して他から流用すれば、1/35戦車のスクラッチとしては簡単な部類のはず。なので単純に1/35のオイが見たいって人はうちのHP見るよりググったほうが早いよ。

上に挙げたもので、ファインモールド社の動向については夏ワンフェスでお客さんから聞いた話です。何でもFM社からモデグラにマガジンキットを打診したものの断られた、マガジンキットにしないのでは開発コストをペイできる見込みがなく諦めたらしい、と。あくまで伝聞の伝聞レベルなのでそのつもりで受けとってね。ただ教えてくれた方がベテランの人だったので情報の確度は高めで、FM社がキット化を検討したが諦めたってのは間違いないと思うんだ、だから今まで避けてたけどガレキにすることにしたってわけね。
ただし、今後もしガルパン最終章(だっけ?)でオイが登場とかなった場合、モデグラ枢軸軍が寄ってタカって動いてMG×FMのプラモとかプラッツか海洋堂がらみで完成品とか出てくるのは目に見えてるので、そうなったら知らんよ?アニメがらみになると動きが大きくなるし秘匿が厳しいから読みきれんのよね。

また、形状や名称について不明確な戦車だったわけですが、下記の本を見た限りFM入手の資料は本物で内容も信じてよいと思えたので資料の図面通りでいくことにしました。FM社の鈴木社長、資料本物なのん?ガセ掴まされてないのん?想像図じゃね?とかがっつり疑ってごめんなさい。名称に関しては従来のどの呼び方も間違いとは言えないと思いますが、ここでは簡単に”オイ”と呼びます。

そんなわけで、今までやらんやらん踊りを踊ってましたが、テノヒラクルーして作るよ。

とりあえず検討
まずは外堀りを埋めるような説明から。
まず、今回資料として使うのは次の本です、上の左写真は表裏紙カバーね。

書名:日本の重戦車[150トン戦車に至る巨龍たちの足跡] 発行所:(株)カマド 発売:(株)メディアパル 発行人:小林 雅彦 編集人:卯月 緑
発行年月日:2016年3月1日 定価:2,700円+税

というムック本です。ファインモールドの協力で主な図面と開発過程の記録が載っています。FM社からの公式資料本みたいなイメージでOKかと。1/72キットにもある程度の資料が載ってるらしいですが、内容かぶってると思うのでそちらは買っていません。今回、この資料本のみでいきます。以下、このページで”本”と言ったらこの本のことを指します。オイの詳細を知りたい人は買おう、FM社にもマージンが入るはずなのでお布施代わりにどうぞ。

本の中身は転載禁止なので、ここに図面とかの写真は上げません。自分でスクラッチする人のために一点注意しておくと、この本にある上面全体図は縦横比が狂ってるのでご注意を。ターレットリングにコンパスか何かあててもらったらわかるはず、真円にならないから。自分で適当に調整する必要があります。

基本的に輪郭の装甲については本の図面を拡大コピーしたものをなぞってプラ板を切ることになります。ちなみに、転載禁止でもこういう風に個人で本をコピーして使うぶんには問題ないんよ、頒布とかしたらアウト。オイは面構成がかなり単純なので簡単な部類です。

続いて、右の写真。なんか中学生のノートの絵みたいですが、自分がざっくりと形状を把握するのと構成部品表を作るために書いたラフスケッチです。ラフスケッチ自体は別に画像を印刷して使ってもいいのですが、自分が形状把握する為に15分くらいで本の1/72写真を見ながらちゃちゃっと書きました。大事なのは右にある表のほうで、1/35だと各部の分割は必須ですから、こうして構成部品表(呼び方は色々)を書いておおまかに部品点数や分割を検討してやって、全体の工数のアタリをつけておきます。写真のは脚周りはまだ検討していませんが、それでも主要部品が20点は確実に超える状態で「うっわ面倒くせぇ…」ってげんなりします。特に大きいものでは車体が4分割、主砲塔が上面と本体と砲身、副砲塔と砲身、銃塔、マフラー左右、あと脚周りがいっぱい…って感じ。これだけでも満腹なんすけど、小物が少ないのはまぁ助かるなと。スクラッチする場合でも、最初に全体のアタリつけてから始めないと途中で止まっちゃうからこういうのは書いた方が良いのですよ。

車体の輪郭だし
初回はボリューム2倍でお届けです。とりあえずテンションを上げるために車体の輪郭をざっくり出しました。

1枚目、くっつけて置いた状態です。茶色のが30cmの竹尺ね、銀色のは15cm金尺、だいたいこんくらいの大きさです。長さはTOG2とほぼ一緒ですが幅が広いのと車体高があるのでかなり大きくなります。こんなんだから車体一体成型なんて無理です、歪むとか以前にシリコンの自重を支えようと思ったらかなり余白を大きくとらないといけませんから、脱泡機どころか単純な手作業流しでも扱える大きさじゃなくなります。

インジェクションにするとしたら、この車体がクセモノでどうやっても金型が巨大化します。ある程度を超えた大きさの金型は加工も射出成型も使える機械が減ってしまって一気にコストが高くなるのよ。車体中央をこの形で一体部品にしようと思うと高さ10cm以上のインゴット(金属塊)を6cmほど掘り込むことになるのでかなりのコストです。パネルごとに分割しても1枚がデカイので大型ランナーが複数枚必要になり、脚周りの部品の多さも考えると大型ランナーの数は普通のタミヤMMの3倍くらいにはなるはず(履帯は別ね)。当然販売価格も3倍ね、B1bisの3倍で考えて1.5万くらいなら安いほうかと、実際は売れる数が少ないぶん更に上げる必要があります。ついでに小~中型ランナーを主体にするFM社では手持ちの機械が対応できないんじゃないかなぁと。

2枚目、裏側から。車体は中央・前・後・下面の4分割ってことにしました。下面はまだ無いです。裏返すと単純にプラ板切ってL字棒で補強してるだけなのがよくわかるかと。複製を考慮しない単品スクラッチであればこの状態でも十分で分割も必要ないですから、車体をここまで作るのに1日あれば出来るくらいの簡単さです。実際の作業よりもその前の図面の読み解きのほうが時間かかるかも。ぱっと見が派手なので凄そうに見えますが、やってる作業は何のこたぁない単純工作でオイでも一番簡単な部分です、脚周りがヤマ。

3枚目、車体後部の内側アップです。L字アングルの貼りっぷりがわかるかと。単品スクラッチならハリボテでかまわないので、強度さえ確保すれば板の厚みは必要ないのですが、ガレージキットにしようと思うとここが悩みの種となります。うちのHPではクドイくらい書いていますがガレージキット原型は複製をしなければ完成じゃないので単品スクラッチするより面倒で難しいのです、それがこういう部分。写真の部品だと車体の楔形になる所は蓋をしてムクにするつもりで、側壁も厚みを持たせるつもり、厚さ1mmだと大きい部品では上手く流れないのですよ。抜き方向も早い段階で検討しておく必要があって、この部品は車体の上下方向に抜くつもり。シリコン型だと側面の六角ボルトくらいなら気にしなくても抜けます、気泡の欠けはボルトが小さい場合は防ぎきるのは無理、真空脱泡機ないし。一体にしないで各面ごとの部品にする手もありますが、それでも部品点数が多いし1枚ずつが大き過ぎるし組むのが難しいしで、なるべく一体化して分割は避けることにしました。

ちょっと話がズレますが、気になると思うのでここで現段階でのキット仕様について箇条書きしておきます。変更の可能性はあるよ。

*キット仕様の予定*
・本の図面を元にして、不明な砲塔の細部は何とでもなる感じで。
・他キット利用ではなく単独で完成するキットにする。
・主砲塔は旋回と砲身の俯仰が可、中身は空洞でキューポラハッチ開閉選択、リングは実車準拠。
・副砲塔&銃塔は旋回のみ可、中身ムク、旋回は単純軸でターレットリングは再現しない。
・履帯は全周再現はしない、見えない上半分は省略する、なるべく一体化した部分分割式で。
・脚周りは構造は再現するが、作りやすさ優先で一部一体化する。上部小転輪は再現しない。
・転輪や起動輪や誘導輪は固定式。可動は考慮しない。
・車体はなるべく一体化して、各部をガポってはめて瞬着で固めればOKにしたい。
・小物はそもそも図面にあんまし無いので、図面にあるものだけ再現。OVMとか無いよ。
・いつもながらレジン部品と一部市販のプラ材で個人生産、真空脱泡機なし。
・六角ボルトのディテールは欠けるのでプラ材で復元してねパターン。
・説明書はHPで、箱は未定、価格は2万は切って1.5万は越すくらい。通販する。
・とにかく強度と歪みに配慮せにゃまずいので、そこに重点を置いた構成にする。

以上、初回のアップロードでした。例によって今後のらりくらりと更新していって最後のほうはグダグダになると思いますが気長におつきあい下さいませ。

2回目:2016/10/25
裏側を作ろう
更新2回目はすごく地味で変化がわかんない裏側の作成です。
クドイですけどガレージキットとして複製する場合は部品に厚みを持たせないと上手く複製できなくって、抜き方向を考慮しながら内側を整えていかなきゃいけないわけね、これが中々にめんどくさい。

1枚目、テープで雑に仮組みした状態を裏側から。4つ目の車体部品になる底面部品を作りました。3枚目の写真のほうがわかりやすいけど、単純にプラ板で底と側面と補強を設けただけの状態です。ディテールは最後までやらない方針。TOG2の時は底面は各自でプラ板切ってねにしたんですが、あれは小転輪形式だから脚の部品を外側の側面に接着するから出来た方法でして、オイは脚周りを車体中央に接着しないといけないので、位置決めや強度を考えるとバスタブ状の一体部品にしたいわけですね。

また、写真に注記した仕切りみたいなのは図面にもある支柱板です。外側側面の装甲を取り付けるために3箇所に板があります。実際はこの模型のように車体上側まで繋がってなくって、上下の履帯の間にだけあります。模型では上側の履帯は省略するので、補強を兼ねて車体上まで繋げています。

2枚目、車体中央と前部の部品を裏から。中央の部品はある程度まで進めてあって、各面は2~3mmの厚みを持たせて内側の面は傾斜させてあります、いわゆる抜き勾配ね。傾斜させたところは隙間に適当なプラの破材を突っ込んでおいて補強しておきます。写真で見てもわかんねぇなコレ…。内側は見えなくなるので厳密に綺麗にする必要は無くってプラ板の切り出しも適当にやるんですが、仕切りを設けたりするぶん板の枚数が増えてけっこう手間だったりします。まだざっとやっただけなので板の繋ぎ目には隙間があったりしますが、これらは最終的に三角プラ棒や瞬着モリモリでなだらかに繋がるように仕上げます。これだけ深さのある部品だと内側を傾斜させておかないとまず抜けなくなるのですが、こんなもんで大丈夫かちょっと心配、抜けませんでしたってなる可能性はまぁまぁ高いです。

前部の部品はまだあまり進めてなくって、楔形になった部分に蓋をして複製したらムクになるようにした程度。オイの場合はほとんどの装甲が30~35mm厚なので1/35だと1mm厚になるのですが、1mmだと広い面は上手くレジンが流れない可能性があるので、フチは1mmにしといて他は2mmまで厚くしておきたいのですが中々に面倒です。側面外側の装甲はこれがネックになっています、前後ともけっこう広い範囲でフチが見えるので、なるべく装甲の薄さを再現しつつ、複製もしやすくしたいなぁと。

3枚目、底面部品の内側(上になる側)と後部部品の裏側です。後部部品は楔形のとこに蓋しただけ、マフラーが付くところはマフラーを作ってから考えます。

底面の部品はソリまくる予感しかしないので、縦横に壁を立てて傾斜もつけてでどうにかなるように頑張っています。脚の部品は横から軸を通したいところですが抜き方向的に開口した状態で抜くのは難しいので、位置決めガイドだけ設けておいてイモ付けにしようかなぁと思案中です。こういった組む段取りも考えながら原型を作らにゃならんので大型ガレージキットは面倒、1/144なら一体にしちゃえってなるんですけどねぇ。実際にやってみたらイマイチ組み立て易くなってなかったってこともありますが、一応は組めるように考慮してやってるので多少のことは大目に見てね。

というわけで、1回目と同じくらいの作業量なのにまるで見栄えのしない更新2回目でした。スケールものの原型製作なんてこんなもんです諦めましょう。次は小さいけども一番手のかかる転輪と履板をやってします予定です、最後に残すとしんどいのよね。

3回目:2016/11/06
履板と転輪を作ろう
間が空いちゃって更新3回目は小さいけれども一番面倒な部分の作成です。ここんとこ用事がたてこんだり、四国さんに打ちのめされに逝ったりであんまし作業できてません、そろそろスパートかけにゃ…。
1/35戦車をキット化する上で一番のネックが今回作る転輪と履板でして、これに起動輪・誘導輪を加えた脚周りをどう処理するかが悩みの種になります。だからなるべく流用できる車両を選びたいわけね。オイの場合は当初は何かしら使えるだろうと思っていたんですが、モノが大きすぎて適当なのが無くって手軽にはいきませんでした。スクラッチするなら形状や寸法を大幅に妥協できるのであれば、T-35のものを使うのが一番てっとり早いと思います。

1枚目、まず転輪から。これはT-34の転輪のゴム部分を落としたら直径がちょうど良かったので、ドラゴンのキットで余る部品を改造しました。左が元の部品で、とりあえず外周を頑張って削って、厚みも削って合わせて、プラ板で内側にフタしていきます。中心も六角形にしておきます。転輪の場合、外側のリング状の部分を一から手作業で作るのは難しいので、元になる部品があるのと無いのとでは作業の難易度も精度も大違いです。

2枚目、ディテールを図面に合わせていきます。当初は6条のリブは元の部品のを残すつもりでしたが、高さが足りなかったので結局上からプラ材を貼って作りました。中央は日本戦車らしく中央が尖った円錐形なのですが大きすぎてそのまま使える部品がありませんでした。結局、1/72零戦のスピナーを貼って適当な高さに切って土台を作り、市販の大きな丸ディテールに軸をつけたものをリューターを使って旋盤みたいにしてやすりがけし、円錐状に尖らせてから土台の上に貼りました。周囲のボルトはモンモデルのものを改造して使っています。裏面はT-34だと穴があるのでプラ棒で埋めておきます。また裏面が斜面になっていたので厚み合わせを兼ねて平らにならしておきました。

3枚目、サフ確認する前の転輪と履板です。どっちもでかくて、九七式チハの転輪をT-34くらいまで大きくしたと思えばオイの巨大さがわかるかと。履板はT-35のものを改造して作りました、形状が近いし幅も上手くできそうだったので楽勝かと思ってたよ、最初だけ。プラ材を貼った削ったして作っていって、なんか変だと思ったら前後方向の寸法を確認すんの忘れてまして、3mm近く延長しないといけないじゃないすかヤダーってなりました。結局、白い部分がプラ材で緑が元の部品なので流用した意味あんまし無かったかも…。作業はナイフとリューター+小型の球形ダイヤモンドビットと幅狭ノミを使っています。型取りした時に耐えるようになるべくプラパテは使わずに瞬着を使ってパテ代わりにしてます。

4枚目、右が元のT-35(ズベズダ)の部品で左が改造してサフ吹き後です。途中確認で吹いたのですが、左右のバランスが狂ってる部分があったのでこれから部分的に切断したり貼りなおしたりして大幅修正しないといけない感じでげんなりしてるとこまでが今回の進捗です。ちなみにこの履板には小さい貫通穴があるんですが、それをガレキで再現してしまうと穴の部分のシリコン型がすぐにちぎれてしまうので、模型では貫通させずに窪みにしておく予定です。こういった複製のためのディテールの妥協はどうしても必要なので勘弁してね。ちなみに1/100のTOGとAMXの砲塔にある砲身用の穴は窪みの状態で複製しておいて1個ずつ自分で開口してるんだよ、数が少ないからできるけど多いと無理だよ。

ってことで原型製作のために複製が必要な部品を優先的に作ったわけですが、まだ完成じゃないし起動輪と誘導輪が残ってるしで気が重い更新3回目でした。今回のワンフェスは他にもやりたいやつがあるので今週からスパートかけて余裕持って生産できるように頑張らなきゃです。

4回目:2016/11/14
起動輪と誘導輪を作ろう
更新4回目は相変わらず脚周りの作成です。今度は起動輪と誘導輪で、これも普通より大きいのでちゃんと作るなら自作するしかないです。写真だとわかりにくいですが、マットの10mm方眼で大きさがある程度わかるかと。

1枚目、起動輪のギザギザはプラ板から切り出しました。図面に絵はあるのでそれをなぞる感じで1mmプラ板にナイフで線を入れておいて、ダイタモンドカッターやニッパーを使って荒削りしてから最後はダイヤモンドビットと鉄やすりで整えます。厳密に見るとズレはありますが、おおむね綺麗にできたかと。
壁面の部分はテーパーのかかった円筒を自作するのは難しいので、ジャンク部品を漁ってアリイ(LS)の1/72キー109を作った時の余りエンジンカウルが調度良い直径だったので高さ方向をぶった切って使いました。サークルカッターでギザギザ部品に目印の円を描いておいて、それを目印に接着します。円形の部品は作業順序を考えて中心がズレないようにしないといけないのでちょっと面倒。

2枚目、いきなり飛びましたが基本形ができた起動輪と誘導輪です。起動輪は外と内で中心部分が違うので基本形だけにしておいて細かいことは複製してから考えます。
誘導輪は図面で大体の輪郭はわかるのですが、とにかく異様に直径が大きいです。厚みもありますが、どの程度まで削りこんで軽量化してあるのかは不明。模型ではどうせ見えなくなるので単純なムクにしています。原型は直径が近いティーガーⅠの転輪を複製したものを厚みだけ調整して2枚重ねて芯にしました。その外側にプラ板を巻いて、表面にプラ板でディテールを作っています。わりと楽に上手くいったので満足。

3枚目、複製します。これは完成して複製してるんじゃなくって、原型を作るための複製です、なのでけっこう適当にやっています。今回だと、起動輪は外側と内側で2通り、転輪はアームについた2個セットで外と内の2通り、誘導輪は基部を一体にして外と内が左右で計4通りの原型が必要になります。なので円盤形の各輪の原型を1個ずつ作っておいて、それを複製して使う必要があるわけね。転輪と誘導輪は複製品をアームや基部にくっつけて最終的な原型にします、起動輪はボルトをつけたり車体との接合部分を作ったら出来上がり。

4枚目、まだ途中だけど誘導輪と基部を組んでみました。誘導輪は基部が大きくて複雑なので、ちゃんと再現しないとけっこう目立ちそうです。キットでは基部と誘導輪を一体にして、外側と内側で分割する予定です。5mmプラ棒を積み重ねていって巨大な基部を作ります、とりあえず輪郭を出して組み立ててみて、狂いが無いか確認していきます。細部は後からです。

ガレージキットの原型製作と言うと超絶ディテールの職人芸や芸術的センスってイメージがあるかもしれません、組み立てが単純で歪みの配慮があまり必要のない女の子フィギュアや小スケールモデルだとそれも大事なんですが、大型スケールモデルだと違ってくると思うのですよ。1/35戦車のボルト・ナットくらいなら自分で直せるって人が殆どでしょうし、表面のディテールうんぬんよりも組み立ての確実さや歪み&組み立て誤差への配慮や強度の確保の方が重要だと思うのん。それらは複製できてからしか最終確認できませんから、模型の工作スキルよりも想像力とか判断力のほうが大事じゃないかと。まぁうちのキットが組みやすいとは言えんのだけど…(35TOGとか特に)。一応考えてやっては居ますんで勘弁してくだしゃあ(´・ω・`)

見かけの割りに実は作業量がけっこうあったので文章が長くなっちゃってスンマセン。2連続で写真栄えしない作業が続きましたが、次回は多分もっと進んだように見える派手な部分になるはずですんで、懲りずについて来て下さいね。

5回目:2016/11/21
副砲塔と誘導輪基部を作ろう
更新5回目は誘導輪の基部と気分を変えて副砲塔の作成です。まだ基本的な輪郭を出しただけで仕上げてないんですが、多少は見栄えがするようになったかと。

1枚目、ざっと配置してみました。副砲塔が一基だけで履帯も無いですが、ざっくりと雰囲気はわかるかと。副砲塔は適当に置いただけだから位置は多分ずれてるよ。写真に写っている車体前部の1段低いブロックは、これだけでⅡ号戦車の車体くらい、副砲塔もⅡ号の砲塔より少し小さい程度なので、このブロックだけでざっくりⅡ号戦車1台分のボリュームがあります(白目)。どんだけ大きいかおわかり頂けますかいな?もっと適当なこと言うと、オイ全体ではⅡ号2台とティーガーⅠを1台くっつけたぐらいかと。そういうわけなんでワンフェスでの購入をご検討の際は、荷物が多分ヒドイことになる点は覚悟しておいて下さい。その辺も一応検討はしてあって、持ち易さと耐久性に配慮したパッケージを投入する予定です、ただしデカイのはどうしようも無いんだこれが。

2枚目、副砲塔アップで。細かいディテールはまだ途中だよ。オイの砲塔はおおまかな輪郭は決まっていたようですが、細部は不明です。モックアップは作ったし鋼材の手配はしたようなので、一応形状は決まっていたっぽい。なので図面に描かれている六角形の砲塔で正解っぽいです。細部はわかりませんが、FM社のアレンジに乗っかる形で行きます。FM社は資料の全部を持っていて本に載ってない文字資料も見ながら判断してるはずですので、これが一番正解に近いだろうなと。砲身は固定で、副砲塔はムクで、キューポラは閉状態固定でいきます。
写真で黒く見える砲口帯は別部品で市販のパイプ材料(ザクとかに使うやつ)を附属させようかなと。砲身にパーティングラインが出来ないようにする為で、砲口帯を除く砲身と基部は一体部品にして、そうすれば砲身に段差が無くなるのでスパっと抜けるはず。開口は後から各自でやってもらう方式で、どの道そうしないと砲口の肉厚が足りずに上手く抜けないと思うので。砲身関係って1/35戦車だと気を使いますよね、顔だし目立つし。

3枚目、副砲塔の分割こんな感じ。複製して後部銃塔を作るのに使いたいので、主砲等より先に副砲塔を始末してるのですよ。キューポラはフタまで一体にしたものとします、主砲塔用に1個だけ開状態のものも附属させる予定。閉を4個と開を1個附属させて、接着しなければ主砲塔は差し替えでキューポラの開閉が出来るようにしたいのですよ。副砲塔はキューポラの有無自体よくわからんので、無しにする場合は各自で改造して下さい。一応、最大公約数的にして、色々とできるようにしたつもりです。キューポラを自作するより、四角のハッチ等を彫刻する方が簡単でしょ、という様な考え方です。側面の小さい窓は一体で付けておくので、不要な場合は削って下さい。これも自作するより削る方が簡単だからこうしています。

4枚目、誘導輪の基部です。左右対称なのでメンドイ、デジタルなら一発で反転できるんですけど手作業だと単純に2倍の労力になります。ここだけ3D CAD+プリンタにしてもよかったな…って後から思ったよ…。誘導輪と基部はくっつけて、内と外で分割します。誘導輪と基部との間に出来る隙間は、図面ではほとんど無くなるように基部が成型されているため、模型では埋めて一体にしてしまいます。そうせにゃ抜けないし。このブロックだけでもそこそこ大きさがあって、だいたいエナメル塗料瓶のフタから下ぐらいの大きさ。巨大な誘導輪ブロックは完成後もそこそこ見えるので、超重戦車らしい迫力が感じられていいんじゃないかと思います。

そんなわけで砲塔が1個乗っかった更新5回目でした。何とか年内に完成見本まで終わらせてしまいたいので、もうスパートに入りたいと思ってます(入るとは言ってない)。主砲塔以外の大体の部品は輪郭を出し終えて仕上げ待ちな状態ですので、今週それらをちゃちゃっとやれば一気にサクっと形になるんではないかなと(フラグ)。
あと余談ですが、最近日曜更新じゃなくって月曜になるのは真田丸をゆっくり観たいからです。放送がある年内は日曜日の夜に更新することはありませんので、オイの方は気にせずにテレビの方を観てね。

6回目:2016/11/28
全体的に整えてサフった
更新6回目は自分で言うのも何ですが色が変わっただけにしか見えません。結局仕上げるとこまではいかず、裏面の隙間とかを整える作業で思いのほか時間を食ってしまいました。何とか確認用のサフ(1回目)を吹いただけ。てことで今回は軽くいきます。

1枚目、仮組みして大きさ比較でKV-1と並べてみました。見た目は白い時と変わらないので、また大きさの話でお茶を濁そうかと(汗)。KVもけっこう大きいほうですが、オイは遥かに大きくって、今見えてる原型のみで300gありました。原型は中空になってるし、置いてない部品がまだまだあるので最終的なキットは完成時で600gにはなるんでないかと…、ちなみにTOGⅡが完成時で400gちょい。TOGは長いけど幅は普通、オイは幅も大きいからこういう事になるわけね。

2枚目、先週と何が違うんだって感じの写真。表はキズを修正した段階で、サフを吹いてから更に小キズを修正してサフを落とし、その後でボルトとかの凸になる部分を貼っていきます。サフを吹くタイミングは人によりけりですが、自分の場合は凹モールドを彫って目立つキズを修正してから適当に1回吹いて、キズチェックをしてからサフを落としてボルトとか貼って最後にもう1回丁寧にサフを吹いて、ホコリとかの部分的な修正をやって終了って感じです。

ボルトや修正ついでにちょっと脱線。
購入者の方のツイートをほんとたまーにですが見に行くことがあるんですね。そこで気付いたんですけど、1/35TOGのボルト&ナットとかの欠け修正って、けっこうしんどかったりしますかね?もちろんやらずに済むにこしたことはないのですが、自分だと目視で穴埋めの必要or不要や凸部の有無を見て、大半は気泡を埋めずに予備の部品を瞬着とナイフで乗っけていってサクっと終わらせるんで、そう大して時間は掛からないのです。でもこれって、老眼だったり元々の視力によっては気泡の窪み具合がよく見えなくて、となると確実性を求めるなら気泡を全部埋めていくしかなくってシンドイのではないかなと思った次第。
オジサンね、プラモの腕はともかく視力はやたら良いのです…、基本両目1.5で体調いいと2.0近く出るのです…、夜間も大して困らないのです…。だもんで自分だと目視判断で楽にやってるから気にしてないけど、人によってはキツイんでないかなぁと、購入者の方のツイートをたまたま見かけて反省中。なるべく修正が少ないようにしたいですが、良い方法も思いつかないので事前情報をもっと出して、早いうちに部品の写真とか挙げて買う買わんの判断できるようにしたいなと思ってみたり。まぁ、タミヤのプラモでさえボルトを植え替える猛者すらいる界隈なので、別にみなさん気にしてなかったりドM気質だったりするのかもしれませんけど(苦笑)

3枚目、裏側。今回やったのは大体こっち側の作業です。今までは形にはなっていましたがプラ板の繋ぎ目に隙間があったりして、そのままではシリコンが流れ込んでしまうので埋める必要があるわけです。どうせ組んだら見えない部分なので見た目は適当でも大丈夫ですが、抜く時に引っかからないように整える必要があり、そこそこ面倒でした。見かけはほとんど変化が無くって灰色になっただけですが、よく見ると底面にモールドが入ってるのがわかるかと。資料によるとこんな感じで継ぎはぎされてたっぽいし、何も無いと寂しいので彫っておきました。

4枚目、マフラーのとこ。マフラーは裏からガポっとはめて板で塞ぐ感じで。全体的にあっさりした戦車なので、脚周りさえ注意すれば他の組み立ては大したこと無いと思う。ただボルト&ナットはけっこうあるし、欠けも多発するでしょうからその修正がしんどいかも。

そんなわけでスパートできてない更新6回目でした。もう車体の仕上げをしちゃいたいところですが、今週末は盛大に飲み会があって潰れるはずなのでどうしたもんかなぁと。オイ単品なら抜けさえすれば多分間に合うんですが、他をやれるかどうか余談を許さない状況なのでした。

7回目:2016/12/05
頭のっけた
更新7回目はいい加減に全体像を固めるべく主砲塔を作りました。副砲塔は複製したけど銃塔にするための改造はまだやっていません。車体や脚周りをさっさと仕上げて型取りすべきですが、HP更新の見栄えと自分のモチベーション維持の為に派手な作業を先にした次第です。

1枚目、大きな部品をだいたい乗っけてみました。茶色いのは30cmの竹ざしです、オイおっきい。脚周りがついて無いので一回り小さくなっていますが、それでも大きいよ。輪郭の寸法はだいたい図面にあるって、プロポーションを間違えようが無いので楽ができます、TOGの時は写真判定だったしAMX40は三面図が無い上に曲面でよくわからない部分が多かったのですが、それを思えば今回は楽が出来ています。

2枚目、頭のあたりに寄ってみました。主砲塔はまだまだ途中のやつをテープで仮組みしてるので形は崩れてるよ。副砲塔は無事に抜けたので一安心、キューポラと砲身はまだなので付いてないです。まぁ変わった見た目にはなるのですが、単純な面構成なので少々単調な印象は受けるかも。これ、メーカーがインジェクションで高い定価で出そうと思ったら厳しいでしょうねぇ、どうしても単調になるしオモチャっぽく見えやすいから、せっかくやっても低く評価されそう。

3枚目、主砲塔を分けた状態。なんかTOGと似てますね。砲身は市販のテーパープラ棒を附属させます、砲口帯(先端の段差部分)はプラパイプを切ったものを附属させる予定。写真には無いですが、砲身の可動はポリ間接を附属させますので、そこそこ綺麗に可動できるはずです、ここはTOGから改善したつもり。天井はキューポラを別にして開口させておくので人形も乗せられます、他のハッチ類は閉で固定です。本体は一体で行くので作るのは楽なはず、ターレットリングは図面に近づけていますが、はめ合わせる部分の肉厚が必要なのでちょっと穴が小さいです。

4枚目、砲身基部を開けてみました。せっかくなので蓋をする前に撮ってみました、どんな感じで原型を作ってるのか多少はわかって頂けるかなと。単純に言えば左右の輪郭をプラ板で作って、中身に5mmプラ棒を重ねて一定の厚みにして、上下の外観をプラ板貼って作って、砲身が入る部分はプラパイプを入れて後からダイヤモンドカッターでぶった切っています。この後でプラパイプ周辺の隙間を瞬間接着剤やポリパテで埋めて、側面のプラ板を付けたら上下の出っ張りとかを追加して、最後にディテールを入れて終わりです。砲身を可動させる都合上、根元が筒抜けにならないように丸い出っ張りを付ける必要があり、それと砲塔本体側とのクリアランスを上手く設けてやるのが難しいところ。

というわけで少しは見栄えのする7回目でした。この土日は年末の飲み会で広島市内まで鈍行で2時間かけて行ってたのですが、市内に唯一残っていた古くからの模型専門店が年内で閉店というのを知り衝撃を受けた次第です。ツイッター等のSNS中心で情報を得てたり都心在住だったりするとわかりづらいと思うのですが、地方都市のモデラーはものすごく減っていて、量販店ですら取り扱い品目を減らすような状態となっており、ましてや個人経営の模型店は年金や土地収入で何とか持ってるって感じなのですよ。商売としては全く食っていけないんだとか。書き始めると止まらなくなるので書きませんが、偏りまくるSNSや首都圏の感覚で見てもらっちゃ困るんやでぇ…お先まっくらやでぇ…。
暗い話題になりましたが、気を取り直して年末進行で頑張ります。

8回目:2016/12/12
脚もとの組み立て
更新8回目は地味なとこに行きます。脚回りは重要な所ではあるんだけど、原型的にはあんまし進んでないよ。脚の分割・組み立ては考えてはあったのですが、最終的に試してみないと感じが掴めそうになかったので決定は先送りしてたのです。いい加減最終段階になったので、もろもろ試して決断しました。

1枚目、転輪の内側の部品。もろもろ考えましたが、結局は内側の転輪とアームを一体化することにしました。アームを車体と一体にするとアーム自体がけっこう大きいので綺麗に抜けるか自身が無く、全部バラけさせると組みにくいにも程があったので、抜きやすくて組み付けの調整もしやすいコレにしました。見た目が若干劣りますが、ひっくり返さないと見えないので勘弁してね。

オイの転輪は基本チハとかの拡大で、サスペンション部分は構造が違ってますが車内に隠れてるので無視してOK。このアームの生える向きが2通りあるので、内側2通り+外側1通りの3個の原型が必要になりました。これを複製して1台ぶんor0.5台分確保してから、それを使って1個のシリコン型で複数個一気に抜けるようにします。数がいる部品だとこの複製が地味にメンドイ。

2枚目、転輪の組み付け方について。車体と転輪アームが別と言われると嫌な予感がした人はベテラン。東欧製でありがちパターンで、組み付けが狂いやすくて綺麗に仕上げるのに手間がかかるので苦労した経験がある人も多いはず。そこんとこはわかってるつもりですので、正しく組み付けられる様に治具(ただの板と棒ですが)を附属させます。手順に従って組んでもらえばきっちり接地してまっすぐ並ぶはず。レジンキットの場合、こうも大きいと一体にしたところで歪んで狂ったら意味ない上に修正しづらいので、ある程度バラしといて組み付けで微調整してもらったほうが綺麗になると思うのですよ。TOGは小転輪式だから良かったけどオイの形式だとこの転輪の組み付けがネックになるってわけです。

でもって実際の組み付けですが、まず位置は写真の赤丸部分のガイド(段差)で決まります。アームは基本イモ付け(はめ込みの凹凸が無い)なんですが、車体との垂直&平行と接地を確保する為に治具が登場します。車体下部を決まった高さに保つために決まった厚み(14mm)の木板を敷いて、写真には無いですが車体側面~転輪の距離が一定になるようにプラ棒を車体側面と平行に置いて、そのプラ棒に沿って転輪を接着すれば決まった高さ&距離を保てるという寸法です。文字に起こすと超絶わかりにくいですが、やることは単純だし取説ページ作ったら写真で説明するので安心して。わりと一般的な手法なのでベテランの人ならほっといても自分でやってくれると思うのですが、14mm厚の板って地味に手配しにくいと思うのでこっちで木板ぶった切って附属させときます。

3枚目、起動輪の部分です。起動輪は段差に当てて接着すればOKにしてます。ここはちょっとごちゃごちゃしてて、転輪と起動輪は少し重なるので、写真のようにちゃんと接触しないようにできてるか確認してみてます、どっかで間違えてたらこれがぶつかるってわけ。起動輪はいい加減に仕上げるべきですが、地味にメンドくって放置中。

4枚目、裏側から脚周りの接着位置を示してみました。ガイドの段差があるのですが、写真だとイマイチ見にくいですね…。緑の四角が転輪のハの字のペア、赤丸がアームの付け根と思ってください。今週一番大変だったのがこれら接着位置決めの段差を取り付ける作業で、当然ながらガイドが狂ってたら意味ないので確認を繰り返しながら微調整していく為けっこう時間がかかるのです。転輪は車体の仕切り板の間に納まる格好なので、これがぶつからないかとか、左右でズレてないかとか、高さが正しいかとかを確認しながらガイドの段差を固定していきます。この段差も四角い部品なら簡単なのですが、接着部分が丸い部品だと受けるガイドも丸くしたほうがいいわけで、切り出すだけでもけっこう手間。別に四角いガイドに丸い部品をあてがっても位置は決まりますけど、接着強度も考えると広い範囲で接する方が有利なのでいちいち面倒なことをしてるのですよ。

ーとまぁダラダラと文字では伝わりにくい事を書き連ねましたが、要するに組み立てとか強度とか一応考えてやってはいるのよ?結果的に組み立てが難しく感じても許してね?ってことです(苦笑)。大型ガレキに手を出すような人は基本的にはベテランで重い工作も気にしないって人も多いのですが、そうは言っても個々に得意不得意な手法とか許容範囲の違いはありますので、私のほうで「これくらいなら組み立てやすいほうっしょー」と思ってても「いやコレ組みにくいやん…」ってなることは多々あると思います。その辺もふまえての手作り感が古き良きガレージキットの魅力ってことで一つ勘弁してくだしゃあ。

次回更新はまた月曜になると思います、真田丸の最終回をじっくり観たいので日曜更新は無いからね!(キリっ)。もう車体は仕上げの手前なので、次はどんな更新になるかちょっとわかんないです。今週中には型取りにはいるので、型取りしてる途中だとその部品は仮組みできないので、更新用の写真が撮りづらいのよね…。

9回目:2016/12/19
車体の複製した
更新9回目は複製の話です。車体の大きな部品4つの内2つが仕上がったので複製をしました。型取り中の写真も撮っておけばよかったのですが、撮ってないので出来上がった状態からいきます。

1枚目、車体下部部品の複製品とシリコン型です。このシリコン型は上下で2個分割にしたのですが、合わせて3kgありました(白目)。複製品はレジンで120gあります、これもけこう重いほう。こんなに巨大にしなくても良さそうにも感じますが、大きくて特に長さのある部品の場合、シリコン型に十分な厚みを持たせておかないと型が歪んでしまうわけね、部品が大きければそれだけ余白の重量もかさむので、加速度的に重くなるわけね。片側1.5kgの型を片手で扱うので、ちょっと作業しただけなのに指や腕がしんどかったよ…。複製自体は割りと安定して出来そうでしたが、体力的に先が思いやられるよ…。

2枚目、今度は車体前部のシリコン型です、開けた状態で撮ってみました。この部品は立てる感じにして車体後ろ側が上になる向きで、車体の上下で型を分割しています。これも重いのでしんどいのなんのって…。3kgってウサギやネコとかの生き物ならそれほど重くないですが、塊になってる物体だとけっこう重いのよ?それを手でグワっと掴んでひっぺがすのでけっこう握力&腕力が持って行かれます。
ちなもに生産用のシリコンはWAVEのやつを使っていて、12時間硬化のやつなので実質1日に1面の作業するのが限度です。この大きさの部品だと枠を組んで粘土に埋めて~って作業で2時間ほどかかり、2回目も型をはずして余計なシリコンを取って粘土を取ってゲートを付けて~っといった作業でやっぱり2時間ほどかかります。大きい部品nだと手持ちの型取りブロックの大半を使うので2部品同時作業は無理で、順次作業していきます。小さい部品は複数並列してできるので、もうちょっと効率的なんですけどね。

3枚目、複製したての車体前部部品です。矢印はレジンの流れで、写真左側を上にした状態でレジンを流します。流し方は色々ありますが、基本的にはこんな感じで下から入って上に抜けていくように流します。一番上になる所には気泡が集まるので、穴を設けて空気を抜くようにします。また細かい気泡も上に集まるので、抜く時にはなるべく完成時に見えなくなる面を上にするようにします。写真で誘導輪のあたりが板で塞がった感じになっていますが、これは補強兼流路としてプラ板を貼ったもの、薄いので製作時にはナイフやニッパーでサクっと切り取ればOK。これが無いと外の装甲板が上手く成型できなかったりハの字に歪んだりすると思うので設置してます。

色がアイボリーなのでディテールが見えにくいですが、そのうち仮組みしてサフ吹くので少し待ってね。ちなみにディテールが見えづらいアイボリーのレジンを使ってるのは、WAVEのレジンで180秒硬化のタイプはアイボリーしか無いからです。グレーとホワイトは120秒硬化タイプしかなくって、それだと作業が難しいのよ。ついでにWAVE以外のレジンなんて地方では見たこと無かったりします。

4枚目、ランナーを切り取って出荷状態にした部品です。出荷状態って言ってますけど、まだ変更の可能性はあるのでそのつもりで。ランナーがあると無駄にかさばって梱包しにくいので、ある程度までランナーを切り飛ばしてから箱詰めしています。バリも手で取れるレベルのはざっと取ってしまっています、きちゃないので。写真で見えてるのは内側になる面なのであんまし綺麗に整えられていませんが、どうせ見えないので気にしないように。

そんなわけで、一番の大物である車体の4部品の半分が終わったので軽く一安心しています。とはいえ、シリコンの型取りに思った以上に手間どっちゃってるので年内の完成は無理っぽいです。それでも去年のTOGよりはマシな状況ですが…アレはひどかった…。真田丸が終わっちゃって既にロス状態なんですが、何とかモチベを維持して仕上げをしていきたいと思います。

10回目:2016/12/26
車体の複製した2
更新10回目も複製の話です。ぶっちゃけロクに進んでいません。ノロでもインフルでもないけど何かしらのウイルス性炎症で2日ほど本格的に寝込んでしまっていたのですよ。少々なら作業するんですが、何年かぶりでがっつり寝込むとこまでいったですよ。

1枚目、あがった胴体中央部品です。今週はこの部品の処理しかしていません(汗)。サフ吹いてあるのでディテールがわかるかと。オイの側面装甲は輸送時の分解を考慮してボルト止めになっていたそうです。六角を植える作業は難しくはないのですが、単純に数の暴力がひどかたので、全体で6時間ほどかかっています。位置は縮尺を合わせた図面をあてがって、針で突いて目印をつけています。プラ材で本体を作っているとスチロール用の流し込み接着剤が使えるので簡単で、特にリモネン系のやつは窓を閉めたまま使えるので冬の連続作業には便利です。
冷却器が入る長方形の部分は凹みにしておいて、附属させるエバーグリーンのスジ入りプラ板を切って貼るというやり方です。

2枚目、複製品1個目と原型です。表面はまぁまぁ綺麗に抜けてますが、裏はちょっと失敗しました。表面の六角は8割くらいは綺麗で抜けてる感じです。これまでの反省から抜く向きに配慮したのでTOGの時よりは綺麗になっています。写真じゃわかりにくいですが、この部品が一番大きいのでおよそW137×L145×H60あります。くりぬいた形になってるので重量はそれほどでも無いけど、シリコン型がエライことに…。

3枚目、シリコン型からはずす前の複製品です。この型は2面に割ってるんですが、1組で4.1kgもありましたよ…。取り回しが超疲れるよ…。一応、破棄するシリコンの端材を途中で埋めて材料を節約したりはしていますが、それでもシリコン代がヒドイ事になっています。使い終わったシリコン型を切っておいて、こういう大きな型を作る時に真ん中あたりの原型には触れないところを狙って埋めると新品を節約できるんです。なんかコンクリの手抜き工事みたいですが、やる場所に注意すれば問題はそうそう起きないです。
見ての通り高さ深さのある型なので、摩擦やひっかかりが大きくて抜くのに苦労します。内壁にテーパーつけたのはこの為ね。

4枚目、複製品の裏側です。赤い丸をした部分が大きく欠けているのがわかるかと。裏側なので修正はできますが、こう多いと流石に問題あり。原因はわかってて、大量に流す必要があるのに流し口が小さかったので流してる途中で流し口を液体レジンで塞いでしまう事が多くあって、そうなるとランナーの途中に空気を閉じ込めてしまい、それが大きな気泡になって部品に残るんですね。流し口を液体で塞がないように流し込めばOKなので、流し口とランナーを切って広げてやれば解決するはず。写真じゃわからないですが問題はもう1個あって、巨大なシリコン型をきっちり閉じて固定しきれずに合わせ目からレジンが漏れ出てきていたので、固定の仕方をいつもより協力で確実なものにしないといけないなぁと。巨大で重い型だと何かと苦労します。

そんなわけで、一応一番デカイ部品の複製はできたけども進捗としてはほとんど進んでいない10回目でした。年末進行なので次どうなるかちょっとわからないですが、いい加減に焦らざるをえないのでサイト更新の見栄えとか関係無しに片っ端から仕上げていきたいと思います。まぁ、このページ読んでる人って10人も居ないし地味でいいかなーって(苦笑)

11回目:2017/01/05
車体の複製おわた
年が変わって更新11回目もロクに進んでいません。一応写真で撮っても仕方ないような小さいことはしてるんですけどね。正月は寝正月してましたよ。進捗のまとめは後で。

1枚目、車体後部の複製1発目です。流路を1箇所ミスっててちょっと欠けが出来ましたが、そこはシリコン型を簡単に修正できたので特に問題なし、上手いこと複製できました。出荷時にはランナーはおおまかに切ってしまいますが、抜いた直後はこんな感じになってるんですよっていう参考写真です。

2枚目、車体4部品の複製ができたので最低限のゲート処理だけやって仮組みしてみました。箱が歪むのが怖かったのですが、けっこう綺麗にできています。原型と変わらんやん(当然だけど)ってなりますが、原型がこの状態になるのと複製品でこの状態なのでは状況が全く違うのですよ。原型の時にも言いましたが、とにかく大きいので30cmのカッティングマットが埋まるくらいになります。この状態で重さを量ってみたところ490gありました…、どんだけレジン喰うんだよコレ…。既にレジンは16kg確保してあるのですが、追加購入しといたほうがいいかもしれんねコレ…。

3枚目、ディテールを見るために車体後部をアップで。六角ディテールは8割くらいは抜けてる感じ。ディテールは図面に準拠しましたが、丸い突起の部分は凸なのか凹なのかはっきりとはわかりません。側面図では描かれてないのですが省略しただけかもしれず、埋まってる(凹になる)にしては変な形なので見栄えも考慮して米軍戦車みたいな凸のディテールにしました。総じてあっさりした見た目になりますが元がそうなので勘弁してね。

4枚目、転輪は最終的なシリコン型を作るために原型をいくつか複製しました。複製品を整形してから並べて一度に一台or半数分を複製できるようにするわけね。こういうのがあるので大型キットを作る場合は小型キットを10個ばかし生産するのと同じくらいの複製作業をやってから本当の生産に入ることになります。そんだけ大変なのね、そういう事情もあってガレキは小型キットが多いってわけ。右に写ってるみたいに2枚を貼り合わせて1組が完成します、組みやすくはできたと思うけどどうでしょう?

そんな感じで年も変わって追い込まれてきた11回目でした。今年はワンフェスが2/19と少し遅いのが助かりますね。進捗としては副砲塔&銃塔は型取り中で、誘導起動輪が複製待ち、主砲塔は変化なくって、けっきょく放置してた履板は完全作り直しで仕上げ段階です。他の砲身とか小物は雑多な進み具合。ともかく1/15をデッドラインと定めて、そこまでに原型マスターアップ、シリコン型も9割終了にしときたいところ。あとはいつもの通り友人を招集して強行生産します。他にもカープ優勝記念配布品があるし、1/100もほんとは予定してたのですがそっちは間に合いそうにないですね…。そんなわけで、ドタバタするし変化が無いので来週中はここの更新をせずに、次回は15日か16日に更新しますのでそのつもりでお願いします。ぶっちゃけここのところこのページの更新ツイートに反応が無いので更新する気がしないのよね(汗)

12回目:2017/01/16
おわらなーい
間が空いて12回目なんですが、デッドラインとか言いつつ原型終わってないしシリコン型取りも2個失敗したりで終わっておりませぬ(汗)でもまぁ間に合うはず(フラグ)。今週末から寄せ手を集めて生産しはじめるので、その準備があるので今週もドタバタしそうで、完成見本は月末まで待ってねってな日程です。まぁ直前のバタバタはいつものことだしご勘弁を。今回もまとまりのない更新になるよ。

1枚目、全部では無いですが原型と複製品をなるべく並べてみました。置いてない部品や数が足りてない部品がまだまだあるからね、履帯や小物は丸ごと無いよ、転輪は何個か足りない。シリコンに埋まってる部品があるので1台分を置けなかったのよ。大型の多砲塔戦車でこのタイプの懸架方式だから部品がかさんでます、しかも個々がデカイ。足りない部品がいっぱいあっても既にかなりボリューミぃで満腹ですよ…。

2枚目、主砲塔ができたので仮組み。主&副砲塔は基本的な輪郭はこれでいいっぽいですが、ハッチや彫りやボルトは図面が無いので不明です。キットでは、ファインモールド1/72&WoTの形状に準じる感じにしていますが完全に同じにはしていません。
この両者の関係性を自分は知らないのですが、どちらがデザインしたものかって発表されてるんですかね?ろくに調べてないからわかんない。これがFM社の考えなら資料に文字情報とかがあって、きちんとした根拠を持って経験豊富な面子がやった仕事なので信頼できます。どっこい、WG_JP社がFM社に見せてもらった資料から自分とこでゲーム用にデザインを起こしたのだとしたら、全く信頼に欠けるものになると思うのですよ。WG社の本社には十分優秀なエンジニアが居て欧州戦車なら良い仕事ができると思うのですが、言っちゃ悪いけど日本子会社に関しては戦車というか機械全般の構造や生産手法についてまともなアドバイスができる人間が居るようには自分には思えない。まぁ、どっちなんかロクに調べもせずに書いてるんで、軽く聞き流して下しゃぁ。オイが出たあたりからWoTのバランスが随分悪くなって離れる原因になったのでついついキツク書いちゃったよテヘぺろ。

3枚目、砲塔のフタを取った状態です。影になって見えにくいですが、砲身の根元は市販のポリ間接を附属させたものを挿して可動します。TOGの時より可動の確実性が増したはず。天井はキューポラ部分は開口させているので、フィギュアつっこめます。
右下に写ってるのが複製した部品です。白っぽくて見えにくいから大きくしない。一応複製はできたのですが、主砲塔のメイン部品がよくなくって、型から引き抜くのが難しすぎてすぐにシリコン型が傷ついてしまってます。てことでシリコン型を取り直すハメになりましたよっと。TOGの時と分け方を変えたら裏目に出ました。

4枚目、ほっぽり出してた履帯の話。履帯はなるべく一体化した部分連結式です。最初に作ったやつは形が悪かったから丸ごと作り直しました。今度は綺麗にできたと思います。これをいくつも複製して、それを何個か連結してまた複製して最終的な原型を作ります。そのための5連結のものを型取りしたんですが、シリコンの流し具合を適当にやり過ぎてしまって上手く複製できなかったんですよね、てことで取り直し中です。ここの遅延が痛いところ、だから履帯はさっさとやらなきゃいけないんだよねぇ…。

そんなわけで遅々として進まないシープモデルさんでした。でもまぁこれまで間に合ってるしぃ~っていう夏休みの宿題並みの感じです。これまたいつものようにこのページもグダグダ度を増していますが、完成見本とか今回の商品一覧のページも作らないとなので、来週は飛ばして、次は完成見本できてからにしようかなと思っています。何人見てるのかわかんないんですが、もうしばしお付き合い下さいませ。

13回目:2017/02/24
おわったー
ワンフェスも終わっちゃいましたけどラストの13回目です。終わってみれば生産も含めて4ヶ月くらいかかってるのねコレ。今回は生産の最終工程と梱包とWFでの展示の話とシメをします。ずいぶん間が空いちゃったし、読んでる人が何人いるんだ?って感じですが一応きっちりシメておくよ。余裕あるから無駄に長いよ。

1枚目、事後加工の話です。ガレキの生産はシリコン型にレジンを流し込んでやるわけですが、場合によっては複製した後で個々に手作業で追加工をする場合があります。オイだとこのマフラーの穴がそれ。ここって穴が開いた状態で複製しようと思うと難しくて、型の寿命も極端に短くなります。なので、複製時には窪みにしておいて、後からピンバイス+電動ハンドドリルで開口してるんです。各自でやってもらってもいいのですが、普通のモデラーはφ3mmまでのドリルしか持ってませんから、このφ5mmの穴のためにドリルを買ってもらうのも何なのでウチで開けてるわけです。こういった作業も数があるとけっこう面倒、ランナーの切りはずしも数があるとそこそこ時間を取られます。生産時にはこういった事後加工も考慮して日程を考えないといけません。

2枚目、梱包の話。今回は荷物が大きいので、160サイズ(ヤマトで最大規格)の段ボール2個を発送しました。会場受け取りの荷物は金曜指定で送る必要があるので、安全を見るなら火曜には送る必要があります。大きな部品は全部これで送って、小さい部品は残りの日程で複製して手搬入するとギリギリの日程で少し時間稼ぎができるのでいつもそうしています。オイはパッケージに入れて運ぶとかさばるので、部品ごとに段ボールに入れて、現地で最終梱包をしました。梱包材のプチプチはロールで購入して切って使い、単純な袋は百均のポリ袋(170枚で108円)、チャック付き袋も百均のやつで各種あって50枚で108円とか。繭玉(白い干渉材)は知人の会社で捨てるやつを貰ってきています。
ちなみに、近所だとシリコンもレジンも大量購入できないのでAmazonで買うんですけど、Amazonでそれらを2~4個買うと決まった縦長の段ボールで送ってきます。これがちょうど160サイズ段ボールに4個入るため、間仕切りとして重宝します(写真がその状態)。さらにレジンもシリコンも個別の白箱に入ってるので、この箱もなにかと使えて今回のオイでも中箱としてそのまま使いました。箱代もバカにならないので、こうやって再利用してコスト削減してるのですよ。再利用の箱ならワンフェスで廃棄して帰っても惜しくないしね。

3枚目、パッケージした1/35オイです。ワンフェスではこのように「バケツに突っ込んで売る」ということをしました。なかなか喜んでいただけた(?)ようでなにより。これを中身なしで12個重ねて段ボールで送って、現地で各部品のパックを入れてフタしています。これは百均のダイソーで普通に売ってるやつで、10Lバケツで216円です、大きいとこじゃないと置いて無いので都心だとなかなか無いかも、都心のダイソーは原宿が大きいらしいですよ。片手で楽に持てて、耐久性があって、床に置けて、という合理的なパッケージだと思うんですがどうでしょうか?お客さんから「バケツは見たこと無い」って言っていただけましたが、便利だと思うので「バケツガレキ」を広めてみたいようなハタ迷惑なような…(笑)。
これの中箱は前述した通りの「シリコンが入ってた白箱」で、フタは百均の強化紙皿で4枚で108円のやつ。フタをセロテープで止めますが、これだと弱いので百均で「梱包用フィルム」の名前で売ってるラップと同様のフィルムで巻いて封をしています。これは「ストレッチフィルム」とかの名前で物流業で使う道具の小さい版で、ラップみたいに自分自身とくっつく習性があるので、これでぐるぐる巻きにするだけで丈夫な封ができます。百均の人気商品の一つで、専門メーカーより断然安く100mで108円なので引越しとかコミックの整理に重宝するアイテムです。

4枚目、展示の話。なんか今回、百均のダイソーの回しものみたいになってますが、実際梱包とか展示では百均を使いまくっています。ダイソーって広島の企業なのね、だから店舗も大きいのがたくさんあるので広島県民はとりあえずダイソー行ってみて何とかならんか考えるって人が多いのね。
写真は展示の裏側で、見ての通りに画用紙で手作りしています。金属ラックはさすがに百円じゃなくって棚2枚で一式だと800円くらいしました。他は大体100円で、画用紙、シャコ万力(C型クランプ)、コルクボード、ターンテーブル、コルクシートを使っています。以前は画用紙を立てるのに金属製ブックスタンドを使っていましたが、今回はL字のプラ製間仕切りを貰ったのでそれを使いました。こんな具合でほとんど百均のもので展示をでっちあげて、画用紙は廃棄して帰ります。布に対する画用紙のメリットはセロテープが使えることで、布だとくっつきにくくって、かといって両面テープだと剥がすのが大変なんですが、紙ならその場で何とでもなりますし使い捨てに出来るので毎回綺麗です。ちなみにWFでは布は防燃加工したやつじゃないとダメですが、紙には規定がないので自由です。布は半端に燃え続けて延焼原因になるからダメなのね、紙はすぐ燃え尽きるからOKなのよ。

最後に1/35オイのキットについてまとめておきますと、シリコン代とレジン代が1キットあたり5,000~6,000円くらいで、シリコン型は12~20回耐えられそうな感じです。レジン複製は1キットあたり2.5時間くらい、シリコン型取りはだいたいですが1キットあたり2時間くらい、ゲート処理や梱包作業で1時間、ってとこです。
だいたいの小ロット生産の工業製品って材料原価は売価の3割程度に抑えるものなんですが、うちでもその考えでやっています。生産に関する人件費もだいたい3割くらいなもんで、時給1,000円の6時間とするとオイでも3割くらいになってます。いちおう外注生産に出しても赤にはならない程度に考えてるわけですね。まぁ、参加費と交通費で利益はかなり目減りするんだけど。
もっとも、ガレージキットのような超少量生産で手間のかかるものを企業が販売する場合には利益率をかなり大きく取っておきますから、このキットを企業が作るとしたら1.8万より遥かに高くなるはずです。生産以前の原型作りなんかの人件費も乗っかるからなおさらですね。

*****
そんなわけで(?)、やっとこさ1/35オイも完結しました。いつも通りのとりとめのない感じの文章に最後までお付き合い頂いた方には厚くお礼申しあげます。多少なりともスクラッチやガレージキット製作に役立てば幸いです。オイを購入した人は、あーこここういう考えで形状が決まってるんだなーとか思って作っていただけるとよいかと。
次回をどうするかはざっくりとしか考えていませんが、また次回がありましたらお付き合い下さいませ。

2017/02/24 完


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