因島水軍まつり with ブルーインパルス
2014年8月30日、広島県尾道市の因島(いんのしま)で「因島水軍まつり」が開催されました、このページはその紹介(主にアクロバット)です。今年は”しまなみ海道”を中心とした観光キャンペーン「瀬戸内しまのわ2014」の一環として、例年よりもかなり規模の大きいものになっており、夕方~夜に行う「因島水軍まつり(火まつり)」に加えて「瀬戸内水軍まつり」として日中にもイベントが開かれました。この昼の部ではステージでのライブや「村上水軍の娘」の作者・和田竜さんのトークイベントが行われて、目玉として空自のアクロバットチーム”ブルーインパルス”による展示飛行が行われました。当然これ目当てのお客さんも多数来るわけで、来場5万人超え+近辺の島にも見学(路駐も込みで)多数という状態で、島としては前代見聞の人出になっていました。
尚、「因島水軍まつり」は毎年開かれますが、今年は例年とかなり異なるのでご注意を。ブルーインパルスが来るのは今回だけですので、来年以降お間違えなく。
16:00からブルーインパルスの飛行が始まりました。まず、風向きとかの確認用に一機(5番機?)が飛んで来てスモークを引きます。もうこの時点で会場は大喝采でした。会場に居る自衛隊の方や主催者の方は冥利に尽きたんではないかと思います。確認機が飛び去ると通常通りに音楽とブルーインパルスの紹介が始まり、いよいよ開始です。左写真、まず”ワイドローパス”で5機が後方の山越しに会場に進入します。会場はもうこれ以降は飛んで来るたびに大喝采というテンション↑↑状態でした、みんなしてキャーキャー騒げるのでとても気持ち良かったです。右写真”デルタ 360°ターン”(多分)です、会場は浜辺なのでこんな具合に海の上を広く使った感じになり、演技が綺麗に映えました。写真だと天気が良いですが連日雨続きで昼過ぎまでは雲も低く演技中止かと心配する状態で、ブルーの演技後には雲が広がってしまったので本当にピンポイントで晴れるというラッキーな天気でした。
ちなみに右写真に写っている平べったい船は台船というやつで、この日は夜の花火を上げるために来ていました、各地の海上花火大会でも大体こういうふうに台船から花火を上げています。終わったらタグボートに曳かれてトコトコ帰って行ってました。ここからの写真は演技の順番とは違うのでご注意を。
海+島+ブルーな写真を2枚ばかし。ちらっと写ってますがヨットやモーターボートで海上から見ようという人もかなり居て、海保の船が付き添ってました、なんだか紅の豚の最後の決闘っぽい。メイン会場は浜辺で、砂浜と芝生広場から観覧します、向かいにある向島の公園にもブルー観覧用の会場があり、海越しに演技を見るようになってました。ただ流石に結構離れてるので、メイン会場ほど綺麗には見れないんじゃなかったのかなーと思います。
左写真”さくら”と右”オリジナル レベル キューピット”です。今回の演技内容は順番や中身を工夫された特別なものでした。スモークを長く曳いて大きく飛行する演技、水平系の演技を選んでありました。代わりに4ポイントロールなどのロール系の演技は無かったです。島二つから観覧されるということで、なるべく広範囲の観客に綺麗に見てもらえるように配慮されたんだと思います、こういった工夫には本当に頭が下がります。”さくら”は普通のブルーインパルスの演技(第一区分)には無いので何気にレアです、初めて見ました。”オリジナル レベル キューピット”も普通は垂直のやつなので珍しいです。演技は全部で11種でした、イベント公式HPに全種書いてありますが、多分終了後は消えちゃうのでここにコピっておきます、尚このサイトの演目名は祭の公式サイトの表記にならっています。
ブルーインパルスの実施課目(多分順番通り)
WIDE ローパス / デルタ 360°ターン / スワン ローパス / さくら /
オリジナル レベル キューピット / ダブル クローバー リーフ ターン /
ダブル ナイフエッジ ローパス / 720°ターン / チェンジ オーバー ターン/
ナイフ エッジ ローパス / レベル サンライズ / (+最後に編隊でパス)
ややアップの2枚。ここの写真はMAXでも12倍ズームのコンパクトカメラでオートフォーカスで撮っています、ファインダーが無くて液晶は屋外じゃろくに見えないので勘で狙っています、てことで飛行機写真としてさっぱりな感じなのはご勘弁を。全力で寄っても左写真が限界ですわ、撮影に集中すると演技を楽しめないので開き直って諦めてました。
左写真でわかるのですが、この日のブルーは翼下の増槽タンク(細長い筒みたいなの、中身は燃料)を付けたまま演技しています。福岡の築城基地から飛んで来ているので必要なのでしょう。途中で気付いて「増槽を付けたままアクロをしたらしい、よほど腕におぼえのある搭乗員らしい…」とか一人でニヤついてましたw元ネタは松本零士氏の「ザ・コクピット」ね。増槽あるからロール系の演技は避けたのかもしれません。
そんなわけで、昼間の目玉ブルーインパルスの曲技飛行でした。広島県内でブルーが曲技飛行をするのはなんと47年振りなんだそうです、そのおかげもあってか観客の方はバズーカ装備の猛者はそれほど多くなく、普通に近隣の方メインな感じだったので初めて見た・めっちゃ感動したといった声が周囲のあちこちから聞こえてきまして、素直に楽しめてとても良かったです。メイン会場ではブルーの広報の方とかがトークや撮影会をやってましたが、そちらも子供連れはもちろん女性のみのグループさえ大勢並んでいて大人気でした。航空機ファンとしては、こういう風に喜んでもらえてるのを見ると何だか嬉しくなりますね、いやま~自分は何もしてないんですけどね。
余談になりますが、広島近隣でブルーインパルスの曲技飛行が見られる可能性があるのは、岩国と美保(境港の近く)の基地での航空祭の時です。もっとも、どっちも行き帰りが結構大変なので覚悟が必要です。必ずあるわけでもないので予定は事前に確認しましょう。
さてさて続いて、本来のメイン「因島水軍まつり」のほうです。このお祭りは例年と違う&詳しく知らないので大雑把に行きます。因島は瀬戸内海を中心に活動した村上水軍の寝城だった島で、ゆかりの史跡が多くあります。そこでこの村上水軍に由来する祭りが「因島水軍まつり」として開催されています。このお祭りは何部かに分けてあって、この日のは「火まつり」というやつで、他に”島”と”海”があります。
左写真が後で火を付ける大松明というもので、このケツの部分に火を付けて今年厄年の人と還暦の人で担ぐという軽いイジメです。この火が途中で消えちゃって進行が止まったのは内緒。右写真は飾りつけの武具とか。名前からしてバイオレンスな祭ですが、松明に火は付けますが危ないことは基本しません。殺陣の類としては、広島が誇る(?)歌って踊れる戦国武将「安芸ひろしま武将隊」の皆さんが歌いながら演舞やってました(写真とれなんだ)。普段は広島城で活動されてて、県内のイベントでたまに出張して来るイケメン城主の皆さんです。
地元の学生やおばちゃんのグループによる盆踊り対決みたいなのを挟みつつで夜になると、松明に火を付けて鎧を着た武者の皆さんが100人ばかし登場して、なかなかに壮観です。武者っていうか地元のお父さんや青年会の皆さんなんですけどね、隣に居らした家族も「お父さん見えた~様になっとるが~」ってな具合でして、全体にアットホームな感じです。普段の年はこれと花火がメインのはずですが、これだけを見に来ても十分に楽しめると思います、ブルーがメインで来た方も多かったと思いますがこれ見ずに帰るのは損ですよ。
右写真が9時前くらいからの、フィナーレっぽいけど実は違う花火。普通に考えて花火の後は挨拶ぐらいで終了ですが、なぜか一時間くらい続きがあるという不思議(帰っちゃいましたが)。夜間コンデジでの撮影なのでもう諦めてますが、実際はもっと派手なのとか結構盛りだくさんに上げてまして、ブルーと並ぶくらいの歓声も何度か。今年はキャンペーンの関係で予算が十分あったでしょうから、例年より多かったかもしれないです。
余談。てなわけで終了して帰路に着きましたが、東尾道に車を置いてそこから自転車で来たもんで、わかる人にはわかる「夜のしまなみ海道(特に橋の坂道)」という軽めの修行というぷちイベントをこなして帰りました。しまなみを自転車で行こうと考える方は夜間走行は避けたほうが良いです、明かりがない区間がちょくちょくあり、大体の橋の坂道は特に真っ暗なのでベテランでも強いライト無しだと結構コワイです。昼間は坂での対面事故に気を付けるくらいで走りやすい道です(楽しいかは別ですが)。
以上、ブルーインパルスをメインに「因島水軍まつり」でした。「瀬戸内しまのわ2014」は10月26日まで続き各種イベントがありますので検索してみてください。かなり大雑把でしたが、来年以降の旅行計画の参考になったよって方や、宣伝あざーっすっという方がおられたら、一番下のツイッターとかのボタンを押しておいて頂けると嬉しいです。
イベントの公式ホームページへのリンクは、将来的にリンク切れになると思うので貼らないでおきますが、Google検索すると出てきますので是非。
この↓イベントHPはコピーして検索してね
瀬戸内しまのわ2014 (←因島水軍まつりもココ、終了後HP消えるかも)
ブルーインパルス (←公式HP、スケジュール載ってる)
安芸ひろしま武将隊 (←公式HP、結構こってるので見てみるべし)