岩国基地フレンドシップデー 2018 見学レポート
このページでは2018年5月5日、岩国基地で開催されたフレンドシップデー(航空祭、航空ショー)で撮った写真と、今後行く人むけに注意事項やアクセスについての情報を紹介します。
岩国基地フレンドシップデーについては米軍(海兵隊)が主催していて、近年は海自との共同開催になっています。米軍が作る公式HPは情報がロクにないので、ここでは航空祭初心者の人のための注意事項とかを優先して書くことにします。
掲載している全ての写真について無断転載・配布を一切禁止します、改変してもダメです。自分一人で保存して見るのは自由です。まとめて欲しくて落とすのが面倒な場合、お問い合わせから連絡してください、何とかします。ヤバめのぶっこ抜きツールとかは絶対に使わないでください。
また、2017年の記事はこちら。地上展示の写真はこちらのほうが多いです。展示機はだいたい一緒。
その1へのリンク:こちら(同じ窓で開きます)
その2へのリンク:こちら(同じ窓で開きます)
**目次**(ジャンプ機能はありません)
・2018年の概観
・アクセスについて
・見学の注意事項
・飛行展示の写真
・F-35B飛行展示の写真
・地上攻撃支援飛行展示の写真(F-35B,MV-22,F/A-18D,KC-130)
・P-1哨戒機の地上展示写真
・その他の地上展示写真
**目次ここまで**
*************2018年の概観*************
まず2018年の概観をざっと紹介します。
例年との違いで大きかったのが、「ブルーインパルスの展示が無かったこと」と「入場ゲートが例年と違ったこと」と「F-35Bの初飛行展示」の3点かと思います。
ブルーインパルスについては、例年は飛行展示があって今年も当初は来る予定と言われてたんですが、いつの間にか来ない事になっていました。会場で知った人はガッカリしたんじゃないかと。そのぶん飛行展示は1時間ほど早く終了し、3時過ぎにはお開きムードになりました。帰りの電車の混雑時間が去年とズレたのでJRは大変だったんじゃないかな?
入場ゲートは例年は南西のほうの正面ゲートを使うのですが、今年は北寄りの業者搬入口からの入場でした。基地内の工事の都合や岩国駅に近くする目的だったんだろうと思います。別にゲートはどこでも構わないんですが、手荷物検査のやり方がまずくて入場がエライことになりました。
例年通り手荷物検査があって今年は身分証の確認もやってた(去年はやると言いつつやらなかった)のですが、これの手法がマズくて混雑を悪化させていました。ゲート入って一番狭い場所に確認所を設けて、挙句に横ではなく縦深方向に係員を並べたために実質10人くらいしか検査員が機能しておらず、例年以上に入場口で渋滞してしまって相当な時間がかかっていました。いつも通りのつもりで来たら飛行開始までに入場できなかった人が多かったんじゃないかと。
この手の確認ゲートは、なるべく広い所まで移動させてから横に多数展開して流すのが基本で、わざわざボトルネックの位置で縦深配置など論外です。例年と違うからミスったにしても、担当者には猛省していただいきたいなと。
F-35Bは今回が初めての一般向け飛行展示でした。ブルーが居ないので、今回の目玉はコレだけって感じ。地上展示は去年と同様に1機置いてありました。F-35のB型はハリアーⅡみたいに垂直離着陸やホバリングができるのが特徴ですが、これの実演をやってくれたので満足感が高かったです。垂直離着陸はやらなかったのですが、会場前でのホバリング→くるっと旋回や、短距離離着陸や、ウェポンベイを開けての飛行をやってくれました。
その他はだいたい例年通りですが、引退により海兵隊AV-8BハリアーⅡと海自US-1Aが居なくなったのと、空自P-1哨戒機が岩国では初地上展示されてたのが違いかな。US-1Aの代わりにUS-2を飛ばすかと思ってましたが飛なかったので、海自は1機も飛行展示をしませんでした。共同開催なのにそれでいいのか?
*************アクセスについて*************
まずアクセスとかの説明をします。航空機の写真だけが見たい人はスクロールして飛ばしてください。
前提として、岩国基地フレンドシップデーの開催状況は毎年かなり変わります。ここ数年、基地内で大規模な工事を行っていることと、共同開催やスポンサーの状況が年によるため必ず行く年度の公式HPで基本的な情報(開催有無や時間など)を調べてください。特に入場ゲートの位置は変わる可能性があります。また、開催日は原則として5月5日(こどもの日)ですので、広島市内でのフラワーフェスティバルと岩国錦帯橋と宮島の観光客で岩国~広島市内のエリアは大混雑することは覚えておきましょう。
*************見学の注意事項*************
ここでは見学時の注意事項を書きます。航空機の写真だけが見たい人はスクロールして飛ばしてください。岩国に限らず、航空祭・航空ショーはどこも似たようなもんなので同様に注意してください。
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**************飛行展示の写真*******************
************ここから飛行機の写真です****************
飛行展示(飛んでる飛行機)の写真をまとめてあげます。個別の型式とかめんどくさいし多分見りゃわかるでしょうからざっくりと書くと、米軍のF-35B,MV-22B,F/A-18D,KC-130J,F-16C(CJかも、分類しらん)、空自のF-2A,陸自のUH-1J、アクロバット機2種です。F-16Cはソロで2回飛行、アクロは2回、MV-22とF-35Bはソロに加えて他機種との共同作戦のデモもしました。
あくまで米軍メインなので自衛隊機は申し訳程度の飛行しかしません。F-2Aは例年よりは頑張ってましたが、リモート(他所の基地から飛んで来て演技する)の都合で増槽を付けてるせいもあり、もっさりとした迫力のない機動しかしてないです。
飛行展示の写真は基本一眼レフで55-250mmのレンズで、オートで撮影しています。ピント甘いのは許してね。サイズの縮小だけでトリミングはしていません。並びは時系列順なので2回飛んでる機体は離れてる場合があります。去年も居た機体は去年のページ見てねって感じで少ししか載せていません。
今年のフライトの目玉はやはりF-35BライトニングⅡ。これは下に項目を分けて写真を載せます。
飛行を見るのは初めてですが、流石の安定感でした。F-35ってあまり運動性を重視していないって言われますが、F-22にはそりゃ劣るってだけで十分な運動性があるっぽいからね?伊達にスーパークルーズできるだけの推力重量比を出してないなーって感じ。全体的な動きに余力があって、ソフト面が優秀なおかげか従来機(F-15とか)で見られる人間の操作による微妙なラグがほとんどありません。
ホバリングへの移行や最中も非常に安定していて、ハリアーよりもフラつきが少ないと感じました。排気口の配置的にF-35Bの方が不安定な気がしますが、制御面でカバーして全く問題ないようです。ホバリング中の後退はしなかったですが、定位置旋回と左右へのスライドと前進はしてくれました。後退も出来るはずだけどよく知らないです。
総合展示では地上攻撃の真似もするのですが、この時に腹部のウェポンベイを開いて見せてくれました。空中給油デモでは機種右の受油プローブを展開させてるのも見られました。
実弾こそ撃たないですが、F-35Bの機能は大体見せてくれた感じです。
その他の飛行展示では民間アクロバットは室屋さんともう一人で2回実施。エクストラの機動は何回も見てるので写真撮ってないです。超望遠じゃないと難しいしね。
米軍のパラシュートデモチーム「ゴールデンナイツ」は午前に3回(?)に分けて降下デモを実施。地上付近の風が強かったせいか、少し控えめにやってた気がします。本来のプログラムを変更したんじゃないかな?
F-16はいつも通り。デモンストレーション部隊による操縦なので気合が入っています。F-2より遥かに迫力のある機動を見せてくれました。特別な機能とかはないので、旋回や急上昇、背面や4ポイントロールなどをします。C型かCJ型かはよくわかんねぇです、とりあえずCってことにしとくよ。
MV-22Bオスプレイは午前に飛んで一通りの機能を見せて、午後は地上攻撃の総合展示で少し飛びました。海兵隊員を運ぶ係ね。
見た目の派手さでヘリや戦闘機に目がいきがちですが、米海兵隊の主力装備はあくまで「海兵隊員そのもの」です。屈強なタフガイこそが兵器であり、ヘリや揚陸艦は兵士を運ぶ「ビークル(輸送手段)」に過ぎません。精神論のように聞こえるかもしれませんが、そう誇るだけの訓練を積んだ兵士を大量に擁し、常時実働体制を維持している事こそが米海兵隊の強さです。他国が装備だけを真似したところで、この実力は得られません(どこぞの水陸両用部隊を見ながら)。岩国の展示ではアナウンスなどから、こういった米海兵隊の誇りも垣間見られます。
陸自のUH-1によるレベリング降下のデモもいつも通り。写真撮ってないです、てか前のほうじゃないと撮れない。
海兵隊チームは例年通り複数機種による地上攻撃の簡単なデモをやりました、毎年ですが、なかなかの迫力です。これは下に項目を分けました。
他には、何故かトラックを人力で引っ張るアメリカンな演目や、フェラーリの愛好団体が協力したらしいフェラーリとアクロ機の競争&フェラーリの大量展示なんかもありました。
いずれにせよ、写真で見るよりもナマで見て耳で聞いて体で感じてってしたほうが断然ヒャッホゥできるので、行ったこと無い人は是非とも一度は航空祭に行ってみましょう。
下の写真はクリックすると拡大して、左右の三角をクリックで連続的に見られます。
まず、その他の機体を少しだけ載せます。メインのF-35Bと総合展示は写真の下にあるのでスクロールしてね。
***********F-35BライトニングⅡの飛行展示の写真******************
今回の目玉、初めての飛行展示となったF-35Bです。F-35は3種類あってA型が基本形で空自も導入したモデル、B型が垂直離着陸できるモデルでハリアーの後継機用、C型が空母艦載機用で主翼が大きくて折りたたみできるのが特徴。
B型が一番特殊なモデルで、お尻のメイン排気口は曲げて真下に向けることができ、操縦席後方にリフト用のエンジンがあってホバリング時に背中と腹のカバーを開きます。この機構があるので標準のA型とは胴体やエンジン周りが大きく異なり、ぱっと見は大差なくても部品は相当違ってるはず。制御プログラムも当然別物になります。
ステルス機なので兵装は原則機内に積み込み、腹にウェポンベイを持っています。
展示飛行ではホバリング中の旋回やスライドもしてくれました。脚を出してる写真がそれで、向きが変わってるのでわかるかと。自分で移動しなくても色んな方向から見られるので撮影には都合よいですね。
写真の下にも続きがあるのでスクロールしてね。
************地上攻撃支援飛行展示の写真(F-35B,MV-22,F/A-18D,KC-130)*****************
岩国では毎年、複数機種による地上攻撃支援のデモンストレーションをします、正式名称は忘れたけど何かそんなの。写真は時系列順になっています。
各機が離陸→F-35B&F/A-18Dとタンカーで給油のまね→F-35&F/A-18が上空制圧して事前爆撃→MV-22Bが着陸して兵士を降ろして離脱→兵士の指示でF-35&F/A-18が本気の爆撃→各機が順に着陸、F-35は短距離着陸、F/A-18はフックランディングの真似、って流れ。変わった特徴の機体が多いですから、ただのパスよりも楽しめていいですね。
空中給油は実際にプローブを挿すのは危ないので真似だけ。とはいえ接近した状態での低速パスになるので撮影しやすくてありがたい演目です。給油は2機までなのであぶれた1機のF-35Bは待機位置で飛んでました。
流石に爆撃は真似だけで設置した火薬をドンとやるのですが、けっこうな迫力です。F-35Bは2機編隊で行動していました。そこそこ接近している時もあり、低空では怖いんじゃないかと思いますが全く不安を感じさせない安定した飛行でした。ソフト面ではF-22よりも上ってぐらいですから、操縦補助がよくできてるんでしょう。
事前爆撃をしたらMV-22が兵士を運んできて一旦着陸、降ろして離脱していきます。流石に兵士は前じゃないと見えないです。もはやオスプレイの飛行も見慣れてきましたね。
一通り攻撃して兵士が目標地点を制圧したら、航空機は各個に着陸していきます。MV-22はヘリモードでひょいっと着陸し、F-35Bは短距離着陸、F/A-18はフックランディングの真似をしてみせて、個性を出していました。
下の写真はクリックで拡大して横の矢印で連続的に見られます。写真の下にも続きがあるのでスクロールして見てください。
************P-1哨戒機の地上展示写真*****************
岩国では今年初めて展示されたのが海自のP-1哨戒機です。ってことでこれだけは複数写真を掲載します。
P-1はP-3C哨戒機(米国製)の後継機として防衛技術研究本部と川崎重工によって開発された国産機です。2007年に初飛行、2013年に配備開始したまだ新しい機体。対潜哨戒機という機種で、潜水艦を見つけたり監視したりする哨戒任務の為の機材です。
空自のC-2輸送機になるC-X計画と共通部品を多くして開発コストを削減、部位ごとの民間転用も可能ってな触れ込みだったのですが、開発してみるとまぁ案の上な状態で肝心な所の共通化や民間転用には失敗しており、数字だけ成功した様に誤魔化してる感がある機材です。元は主翼やエンジンも丸ごと共通化とか言ってたはず。
能力的には現行機として問題ないぐらいのはずですが、価格に見合うかというとかなり疑問なものとなっています。とはいえ米のP-8ポセイドンを蹴って導入した手前、悪口は言わずに使い続けるしかない状況です。まぁ、いつも通りだしいんじゃね?って個人的には思ってみたり。日本の防衛官僚や防衛産業じゃこんなもんでしょ、まともな仕事なんて無理、実務能力も当事者意識も皆無だもの。
機体の見どころとしては、哨戒機らしい各部のアンテナや窓といったところ。タラップもちょっと見どころかも。
************その他の地上展示写真*****************
最後にその他の地上展示機をズラーっと掲載します。去年も見てしっかり撮ったので今回はロクに撮影していません。もっと見たい人は去年の記事見てね。去年へのリンク(同じ窓で開きます)
写真のキャプションに所属と型式を書きましたが、間違いがあったらゴメンナサイ。C-130系は種類が多くてよくわかんねぇです。
展示機はF-35Bのみはしっかりと柵で囲ってありましたが、他の機体はテープで囲うだけだったりお触りOKだったり、けっこう自由です。
写真に無いですが、米軍のヘリはたいてい機内を公開していて並べばカーゴスペースに入れるようになっていました。
米軍機は流石に豪勢で、海兵隊に加えて海軍機と空軍機も居ます。海軍機と空軍機は前から来てるので、艦載機部隊の移転による展示への影響は特に感じませんでした。少し増えたかな?ぐらい。
自衛隊機はいつも通りに低調です。岩国所在の機体に加えてF-15Jなど少し来てるのみ。一応、南極仕様のCH-101なんかは珍しいほうなんですけどね。
航空機に加えて地上機材の展示もあります。基地に居る重機はもちろん居て、米軍のハンヴィーなんかは乗せてもらうこともできました。自衛隊は基地の海自機材が少しと、陸自の車両が少し来ていました。重い装備は03式中SAMだけ、あとはパジェロと高機動車と軽装甲機動車なのでどこでも見られるやつです。高機動車は乗って中を見ることもできました。定番の制服試着とかはハンガーでやっていました。
米軍の基地公開らしいのが火器に触らしてくれること。自衛隊でも多少は触らしてくれる場合がありますが、ここまで自由ではないです。M2とミニミは三脚銃架に載せてあり、コッキング操作→引き金を引いてガコンとコッキングレバーが戻る、っていう動作をさせてくれました。ちょうど手動式エアガンの空撃ちと同じ感じ。実銃じゃなくって訓練用に改造してあるのかもしれません。
写真は同行者ですが、この手の銃器が出るアニメ&ゲームを見たらしく喜々としてやってたよ。ついでに、ハンヴィーのトップの銃座にも入れました。
こんな具合で、けっこう体験型の展示や機内公開もあり、垂直離着陸機の特殊な機動なんかはマニアでなくても楽しみやすいので、けっこう一般受けしやすい航空ショーの一つかと思います。GWの最後のほうで渋滞とかが悩みの種ですが、チャンスがあれば一度行ってみて損は無いので検討してみてね。
2018年の記事は以上です。
2017年の記事はこちら。地上展示の写真はこちらのほうが多いです。展示機はだいたい一緒。
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