戦艦 三笠 見学 in 横須賀
2014年7月、神奈川県横須賀市に保存されている戦艦”三笠”の見学に行ってきました。日露戦争での日本海海戦で有名な”三笠”は諸々の紆余曲折の後、現在は船体が陸上に埋め込むような形で、構造物はなるべく日露戦時を再現した状態で保存・公開されています。上部構造物の多くは復元したものとはいえ、現存する唯一の日本戦艦です。今は”戦艦”としての船籍は無くて”記念艦”(博物館船)になっていますが、所管は防衛省だそうです。観覧料金は600円で自販機がありますが、横須賀軍港めぐりのチケットを見せると100円引きになるそうなので持っていたら先に見せたほうがよいでしょう、自分は帰る時に気づいたので…。
アクセスはJR横須賀駅からだと徒歩40分くらい、横須賀軍港めぐりの桟橋からで30分くらいです、結構歩きますし何気に看板があんましなかったです。駅から大きい道路をずっと歩いても多分着きますが、多くの人は途中にある”←三笠公園”の看板で海側に曲がると思います、着いたかと思いきや違います、そこで半分くらいです。曲がった直後に米軍のゲートがあってきょとんとしますが、無視して道なりに歩いていくと遊歩道っぽい所に入ってそのまま歩くと”三笠”に辿り着けます。帰りはともかく行きは地味にわかりにくいし夏場だと結構嫌になる距離なので、バスやタクシーも検討したほうが良いでしょう。小さい子供さんやお年寄り連れの場合も多いと思いますが、駅から軍港めぐり→三笠→駅と全部歩きで行くのは夏場はちょっと危ないです、三笠の見学も半分屋外なのでその分も勘定に入れましょう。尚、このページの情報は2014年7月時点のものですので、今後行かれる方は公式のホームページで最新の情報を確認してください。
ひたすら歩いて辿り着いた”三笠”です。公園になっているので開放的ですぐ近くに学校があるので学生さんも歩いてました。左写真の右側にちらっと見えている建物が券売所です、お土産品もココ。明治の船なので戦艦といっても小柄ですが、高いマストのおかげで中々の存在感です。右写真が出入り口で、おじいちゃんが券の確認をしています、船は陸上にあるので固定式の普通の階段です。
入ったら副砲が並ぶ上甲板です。早速興奮しますが、今の”三笠”はこの一つ下の甲板は資料館として元々とは違う間取りになっていて更に下は入れない(コンクリで埋まってる)ので、往時の雰囲気が残るのは実質この上甲板から上と長官公室くらいでだったりします。右写真、並んだ副砲群は映画やら坂の上の雲やらで見たことがある景色です。
艦首のほうにも出られます、甲板の木材は貼り換えられていて現役時代とは違うそうですが、木甲板と主砲の組み合わせは胸が熱くなりますね。ただし主砲塔はレプリカです。
艦首から見た艦橋と主砲です、往時の記念写真であるアングル、胸熱です。記念艦にするにあたって艦首を皇居に向けて固定したそうで、今では艦尾側にはマンションがずらり、艦首側から写真を撮ると必ず写り込むのがちょっと残念。右写真は右舷を艦首側から写していますが、コンクリと砂利で埋まっているのがわかるかと。ワシントン軍縮条約で船として使えなくする条件で保存が認められたための措置です。
操舵室です、実物かレプリカか確認してないですが、雰囲気は十分です。右写真はその上の指揮所、海戦時に東郷提督らが指揮をとっていたところ(の復元)、記念のモニュメントがあり、日本海海戦時の提督・参謀の立ち位置が書いてあるので再現ごっこもできます。
指揮所から見た海面からの高さは現役時と違ってそうですが、雰囲気は良いです。三笠公園は結構広いみたいですが歩き回る気力は残って無い。右写真、艦尾側から見た前マストに掲げられた「Z旗」です、「皇国ノ興廃此ノ一戦に在リ」のあれ、もともとは普通の信号旗の一つです。
艦内は資料館になっています。もともと艦首にあった菊花紋章と東郷提督が使っていた礼服。こういった明治期の日本海軍の品のほか、日露戦争時の日露両軍ゆかりの品が並びます、あとは船の模型など。
これが廊下です、往時の面影はありません。この日は特別展その名も「艦隊コレクション」が実施中でした、おもいっきし人気ゲームに被せてくるその意気や良し。模型サークル「ミンダナオ会」の協力で、第二次大戦時の連合艦隊戦闘艦と日露戦争時の日露艦隊の殆どの模型がありました。特にバルチック艦隊はなかなか見れないものなので見ごたえがありました。特別展は10月末までです。
*追記 2014年10月28日*
この特別展は2015年5月31日まで期間延長になりました。
艦尾に復元された長官公室です。軍艦の中とは思えない広さと調度品で、良き時代を偲ぶことができます。外から見ると右写真の感じ。スターンウォーク(艦尾にあるテラスみたいな部分)とかもう浪漫溢れてます。
外に出て艦首側から撮るとこんな感じ、ものの見事にマンションに溶けちゃうんですよね。舷側の副砲は感じは再されていますが、砲身だけ生やしたダミーです。
以上、大体一時間ほどで一通り見学できます、説明を全部読んでいったらもう少しかかるかも。行ったのが平日というのもあるでしょうが、あまり人は多くないので落ち着いて見学できます。外国の方も結構来ていました。ここは横須賀軍港めぐりと合わせて見に行くのがオススメです。
一応ですが公式ホームページにリンク貼っておきます。