護衛艦 とね 見学 in 呉

護衛艦 とね 見学 in 呉 2014年 tonekure_1

2014年11月2日、海上自衛隊呉基地での日曜日艦艇一般公開に行きました。この日の担当艦は護衛艦”とね”、”あぶくま”型護衛艦の6番艦として1993年に竣工した、DEと呼ばれる2000tクラスの小型護衛艦です。護衛艦といっても小型なので、”はつゆき”型と比べても小さくみえる艦です、呉には他に”あぶくま”と”せんだい”が所属しており大体いつでもどれか一隻は居るのでおなじみの艦です。
この日は薄曇りでしたので、方角によっては写真の影がきつくなってしまっています。プラモの塗装見本とかにする場合はご注意を。

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この日は南側のFバースが延長工事中のため、北側のEバースに水上艦艇がみっしりと集められていました。いつもなら小型のDEはFバースにまとまって居ることが多いので、てっきりこの日もそうだと思っていたら変わったことになっていてちょっと新鮮。左写真は二つの桟橋の間からの写真で、護衛艦”さみだれ”と”いなずま”が居ます。この2隻って結構留守のことが多いのですが、この日はいいアングルで見られて良かったです。右写真が見学する”とね”に向かう途中のEバースで、呉にしては珍しく中小艦艇が鈴なりになっています。大体いつもは写真右側を大型艦の”いせ”や”おおすみ”型が占拠していることが多いです。この日は”いせ”は姿が無く、”おおすみ”型は沖止めしてました。今後はFバースの拡張に伴って、各艦の繋留具合も変わってくるかもしれません。

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見学対象の”とね”の艦橋と主砲です。結構人が多い上に、小型艦なので、艦上は人で埋まってしまって写真撮るのが大変でした。なるべく人の顔が写っていない写真を掲載しています。となりの艦は”しらゆき”で、”とね”の艦橋は”はつゆき”型を小型でシンプルにした感じです。艦の兵装で一番強力なのは対艦ミサイルのハープーンなわけですが、いかんせんそっちは地味なので主砲に人気が集まります。主砲の前から綺麗に写真を撮るために主砲前で渋滞していました。

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外から見た”とね”です。小型艦なので甲板が桟橋とあまりかわらない高さにきていて、構造物が桟橋から生えているみたいに見えます。右写真中央でアスロックが見えていますが、その背後は”しらゆき”の構造物です、”とね”が小さいのがよくわかります。

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左は”とね”の前部甲板の写真、通行帯の色味の参考になればと。右写真は”とね”の艦首で、乗組員の方が塗装を直していました、来た時はこの方は錨のあたりに縄梯子で降りて塗ってたので、どうやらあちこち塗り直していたっぽい。艦首部分は通行帯と同じ黒っぽい色になっていました、この辺の塗り方は艦によって結構まちまちみたいです。

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左は対潜魚雷の発射管です。ほとんどの護衛艦が装備するおなじみのもの。右は対潜ミサイルのアスロックで、これもおなじみ装備。対潜装備は日本の護衛艦にとっては水上艦相手の装備と同じかそれ以上に重視されているものですが、いかんせん使い方がわかりにくいというか、一般的に持たれている魚雷やミサイルのイメージとはちょっと異なるせいで結構誤解されがちです。ざっくりと言えば、どちらも対潜水艦用の装備で発射管は魚雷を直接発射します、アスロックはミサイルの先っぽに魚雷を付けて発射し、空中で先端を切り離して海に落ちた魚雷が潜水艦に向かって泳いでいきます。特にアスロックはいかにも強そうな見た目のせいで対艦用の強いミサイルと思われがち、そして見学で説明をみてがっかりされがちな不憫な装備です(主観ですが)。

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左写真、後方から見た”とね”のCIWS(シウス・対空機関砲)です。この時は艦首側に砲身を向けていました。”とね”だと見やすい位置にあるので結構な人気者でした、”ゆき”型などの高い位置に装備してる艦の場合は気付いてもらえないこともある装備です。右写真、ちょっと前によったところで、ハープーン対艦ミサイルの発射筒が見えています。発射筒は最大で4本×2セット装備できますが、この時は2本×2セットでした。そうそう載せ降ろしするものでもないでしょうが、装備本数は同型艦でもその時々で違うことがあります。

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左写真、”とね”からEバースのすぐ北の岸壁に居た”せんだい”を撮りました。海自の敷地内なのか隣接する造船所の敷地なのか知りませんが、ともかく”せんだい”が整備を受けています。足場が組まれてレドームや兵装に養生をしてあり、塗装をしてるっぽいです。呉基地ではたまにこんな感じで整備中の艦が見られます。
右写真は、”いなずま”(手前)と”さみだれ”(奥)で、現行の主力護衛艦の一つ”むらさめ”型です。留守のことが多かったり居ても見にくい奥の方だったりしがちなのですが、この日は近くで見られました。某ゲーム”艦これ”のおかげか、”いなずま”の舷梯のあたりで記念写真を撮る方が多数いました。見張りの乗員さんも本望 「!すでのな 」(多分)。

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この日いた珍しい艦がこの多用途支援艦”げんかい”です、”ひうち”型の4番艦で訓練支援や大型艦の曳航が可能です。呉で初めて見た艦型ですが、調べてみると呉地方隊所属だけども大分の佐伯基地に配備されている艦でした、どうりで見たことないわけだ。呉ではレアとはいえ、いかんせん派手ではない艦なのでみなさん特に気にせずスルーでした…。

以上、護衛艦”とね”の見学でした。”とね”を含む”あぶくま”型護衛艦は呉ではおなじみのフネですが、他は佐世保と大湊に居るだけなので都心から近い横須賀ではなかなか見られないフネです。よく日曜日の見学対象になっていますので、機会があれば呉へ見に来てはいかがでしょうか?


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