1/72  五式戦闘機Ⅰ型乙  アオシマ

1/72  五式戦闘機Ⅰ型乙   キット/アオシマ製
陸軍飛行第5戦隊機5siki_o1<実機解説>
五式戦闘機は大戦末期の日本陸軍の戦闘機で、三式戦Ⅱ型改のエンジンを液冷→空冷へ換装したものです。三式戦Ⅱ型改はエンジン生産の遅延からエンジンの無い「首なし機体」が大量に溜まってしまい戦力として機能しない状態になっており、やむなく突貫工事で空冷エンジンに換装した機体が開発されることになりました。主翼や機体後部はほぼそのままで、操縦席側面と下部にフィレット(被せもの)を追加して太くなった機首とを繋げることで、最低限の変更で開発されています。三式戦Ⅰ型と比べてエンジンが安定しているので無理が利くようになったこと、重量配分と機銃配置の関係で運動性能が向上したことなどから特に対戦闘機戦闘がやり易くなったと言われ、操縦士からは高く評価されました。大戦末期のドタバタのせいか、300機以上生産されたにもかかわらず制式化はされておらず、甲型(ファストバック型)と乙型(涙滴風防型)の区別も便宜上のものらしいです。
大戦末期の厳しい状況で、義足のエースとして有名な檜少佐をはじめとした生き残りのベテランが操縦する本機はP-51等に対して一矢報いることが出来ました。とはいえ、同じ1945年に部隊配備された他国の機体と比較すると大きく劣っており、またエンジン換装自体はもっと早い時期に実施されていても良かったはずのものであり、当時の日本工業技術の限界や軍部の見識の無さ加減を象徴するような機体でもあります。

<キット解説>
アオシマの新しいキットで2013年末に発売されたもの。涙滴風防型の他にファストバック型と排気タービン装備型とエース機デカール版があります。期待の新キットだったのですがアオシマの飛行機は久しぶりだったせいか色々と問題点もありまして、イマイチ評価を得られていないようです。美点欠点は下にまとめます。FMとは好みが分かれるところだと思いますが、トータルで見て個人的にはFM製のほうが良かったです。
キットの付属品は増槽とパイロット。キャノピーは開閉選べて灯火は透明化も可能です。デカールは番号違いが4種類のみで全て第5戦隊の機体で塗装も同じです。歩行帯やナムフのデカールは色違いが付属するので、好みで選択できます。デカールは透けや発色などの質自体はいいやつなんですが欠点もあり、ココヲノセルなどの注意書きがFMのキットよりも少なく、並べるとけっこう目立つので流用したいところ。また日の丸は妙にピンクっぽい色合いなので、単体では好みによっては気になるくらいで、FMのと並べるとかなり気になるので他から流用したいところ。

キットの美点
・プロポーションはFMより良い部分もある。特に機首は良い。
・部品の合いは主翼機銃の部分以外は良い。ヒケも少ない。
・機首機銃の部品が入ってる。
・排気タービン型を選べるのはアオシマだけ。
・脚カバーのモールドは良さげ。
・モールドは深いくっきり系。FMとは雰囲気が大きくことなるので、好みが分かれるところ。

キットの欠点
・なんか胴体が四角い。現存する実機写真を見るかぎり、細さはFMよりいいみたいですが胴体がえらい四角く見える、ここまで平らではないはず。ちなみに、FMのはちょっとマッチョすぎると思う。
・別部品の主翼機銃が合わない。合いが悪い上に開口が違和感あるので、一旦全部埋めてやらないとキツイ。
・コクピットは再現が細かいが、見える範囲の形状がよくない感じ。頭当ては自作しよう。
・主翼と胴体をつなぐフィレットの表現がすごくおとなしい、ほぼ膨らみが無い。実機と比べても大人しすぎると思う。ここが特徴だけにツライところ。
・脚カバーの一番小さいやつが一体化されてて不自然。
・プロペラの形状がなんか変。異常なほど捻ってあって見た目の違和感がスゴイ。
・増槽はFMのほうがいい。アオシマのは左右分割で、合わせ目消しが困難。

<作例について>
ほぼ説明書そのまんまで作っています。味方識別帯はおおちゃくして主翼はデカール、脚カバーは塗装にしましたが、どっちかに統一したほうが良かったなと少し後悔。
アオシマの五式戦は製品としての合いとかは基本的にはいいんですが、何となく全体的に違和感を覚える形状だったりするのが痛いところ。単体で見るぶんにはそれほどでもないですが、従来のFMキットと並べると浮いてしまうので、集める派の人はFMのほうがよいかと。


日付

2015年11月20日

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