1/35 FCM F1 重戦車   ガレージキット化への道

1/35  FCM F1 重戦車  ガレージキット化への道 

このページはディーラー「シープモデル」の中の人がワンダーフェスティバル2021冬か夏に向けて主力になる商品、「1/35 フランス FCM F1 重戦車」を開発していく過程を適当に報告していく記事です。不定期で順次追記していく予定なので思い出した時にでも見にきてください。一応、隔週ペースで更新しようと思っていますけど、しばしば土曜日仕事なのでトぶときがあります。2020/08/16に書き始めました。

**更新ぶんは一番下に追記していきます。一気にスクロールしてください。**

はじめに、
・間に合わなかったり、やっぱ無しって可能性もあります。
・進行状況はリアルタイムじゃない場合があります。
・脱線したり、ほとんど進んでないじゃんって場面が出てくると思いますがご勘弁を。
・面倒なので口調が適当になっています。ご勘弁を。
・備忘録とかモチベ維持の意味合いが強いので、読み手のことあんまし考えてないです。
・稀によく誤字ります。

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1回目:2020/08/16
ネタの決定

今年は言わずもがなの新型コロナの関係で暗いご時世です。自身にはコロナの影響はあまり無いのですが、ワンフェスに一緒に行く同士諸氏にはけっこうな影響がありまして気をもんでいました。またコロナとは関係ないところで、この春11年連れ添ったうさぎさんが天国に旅立ちまして、なんとも言葉にできない感じです。
変わっていくものと変わらないものを見ながら、ガレキなんぞ作ってどうすんねんと思いつつ、何かしら作っていたいとも思う、そんな思春期なおじさんです。

それでは気をとりなおして、例のごとく何でこれにしたのかというところの話から。

決定した理由は大きい順に、
1.プラモ化されそうにない。
2.履帯が流用できる気がした(そして無理だった)。
3.単純な形状だからすぐ済むやろ。
4.諸説あるのをアレンジしていくのが楽しそう。
5.なんかこういう大きいやつはウチの担当かなーって。

1について、やるとしたらアミュージングホビーかタコムあたりですが、いかんせん人気が無い。大きいというだけで特に興味をひく特徴も無いので、まぁインジェクションにはならんでしょう。ただガルパン映画に出すという手もあるので全くのゼロではないけど。アミュはガルパン枢軸勢力と繋がりがあるようですから、情報もらって出すかもね。中華メーカー(アミュは実質中国企業)ならコイツの形状はすぐ作れるでしょうし。

2はARL44からいけるかなーと思ったらダメだった。前にARL44のガレキ化を検討したことがあって、たしか履板の幅でチャーチル+2mmがARL44で、ARLとFCM F1がだいたい一緒~、って結果だったなーと思ったんですが違った。今回見直したらARL+2mmでFCMの幅でした。前後長もけっこう違うので妥協しての流用も無理がある。レジンで部品起こすしかないです。

3単純だからすぐやろと思って毎回苦労してる件。車体と砲塔は確かにプラ板工作で済ませりゃすぐな気はしますが、結局戦車って脚周りが鬼門なので車体ってそんなに影響ないんですよね。まぁ大きさの割に楽なのは確かです。

4アレンジしませう。1枚だけあるモックアップの写真の形状を再現したのでは模型の模型になってしまって戦車には見えません。なので実車を想定してアレンジして、アレンジ加減は作る人が選べるような部品構成にしとこうかなと。

5なんかもう手のかかるゲテモノはうちの担当かなーって。実際、大きいやつって原型起こすことは出来てもレジンで複製して、変形に配慮して、購入者が組めるように、ってなると色々と大変なんですね。ワンオフでのスクラッチは誰でもできますが、キット化となるとある程度の経験や知見が必要ですから、じゃあやりましょうかと。

ついでなんでここで書いておくと、既存のガレキは存在します。1/72は5Mホビー(企業)から出てます、うちにもある。1/35も出てて、Zoo Modelってとこ(たぶん個人)から5万円でフルキットが出てます。あるならもういいじゃんって感じもしますが、5万はなんせ私がキツイので、じゃあ作るかと。

つづいて、実車のこととキットの仕様についてざっと説明。
とりあえず、上左の写真が言わずもがなのモックアップの写真ね。調べてみたけど現存する実物&モックアップの写真はこの1枚だけのようです。図面も1枚も無く、想像図程度のものも無いみたい。現在ネットとかにある線図は後から書かれたものです。ただ全体の寸法はけっこうはっきりした数字が残っているので、文字資料はあるのかもしれません。

モックアップ段階なので、細かい艤装については取り付けていない状態と思われます。装甲の分割とかハッチとかも決める前みたいで、一番最初の段階、全体の恰好と最低限の取り回しの確認のための実寸模型だったものと推測します。車内も最低限の配置は決めてあって、実際に中に入ってみて艤装を決めていこうとしてたんだろうなと。

ってことで、この見た目のまま戦車になることはありえない。けど全体のサイズと恰好はそう変化しないでしょうから、輪郭は維持して模型にすりゃよいだろうと。
この戦車、細かいこたぁウィキペでも見て頂くとして、武装の配置や数がすごく紆余曲折してるんですね。副砲塔が後ろのパターンとかもあったり、47mm砲でなく40mm機関砲で検討されてる時期もありました。ただ後方に副砲って配置は完全にボツになったようなので無視します。

で、問題がだ。主砲なんですが90mm砲と105mm(または100mm)で検討ってことなんですが、調べたところの私の結論としては、「本命は90mm、このモックアップは105mm砲の砲塔」です。ややこしいですが、諸々調べた限り「90mm砲の搭載でほぼ決定」したんですが、この90mm砲架の設計が遅れており、モックアップの完成に間に合わないので、目途がたっていた105mm砲搭載の砲塔で作った、ということのようです。90mm砲はよくある高射砲の転用なんですが、コレ搭載だとすると駐退復座機が防盾の前に出るはずなんですよね。無理やり中におさめると、たぶん後座量が足りない。この高射砲はそこそこ新しく、初速も早め、そのぶん反動や内圧も大きめなはずで、そのぶん車載用砲架の開発に手間どったんだろうなと。
じゃあ100mm砲のほうは何なんだってなわけですが、これは明確な記述が無く推定ですが、旧式の沿岸砲/潜水艦搭載砲を流用する予定だったんじゃないかと。はっきりした型式が無い(年度のmodel名のみ)んですが、1900年以前開発の砲で、潜水艦搭載用の単純な筒型砲架を使用した砲があるんですね。戦艦三笠などの世代が積んでる舷側砲と同様のものね。これがWW2のころでも沿岸砲台で現役でして、文字資料のみですが改良版のmodel 1936とかいうのが計画はあったっぽい。この改良版が長砲身化したものなんでないかなと。砲口径が大きいほうが搭載がしにくそうですが、こっちの旧式砲は初速が遅く反動も小さいですから、長砲身化したとしても90mmの高初速砲よりは砲架の設計がしやすいはずなんですね。FCM社は本来は造船屋ですから、そっちからひっぱて来たと考えるとけっこう自然な流れかなって。なにより、形とサイズがあてはまる既存の105mm砲がコレしかないんです。

そんなわけなんで、写真のやつはボツになる見込み大の105mm砲搭載砲塔なんですが、これのイメージなのでコレを再現します。その上で、計画上本命だった90mm砲搭載状態も再現できるように、防盾と砲身を二通り付属させようかなと。まだ予定だけど。
車体側面はツルツルじゃ何なので、キットは骨組みと表面と2重構造にしといて、ハッチやらなんやらアリの外板と無しの板と選べるようにしようかなと。ツルツルはプラ板でいいしね。

長々と書いた後でようやく2枚目の画像。寸法と分割検討用の3Dモデルです。今回は基本的にプラ板工作でいくつもりなので、細部は詰めずに輪郭と分割を決めるためにやります。線図を1/35にして適当に切っていっても同じに思われるかもしれませんが、板厚とか接着代とかちゃんと検討しないと失敗するので、こうして一回3Dにしたほうが確実です。変な形のキューポラとか各部の機銃とかスプロケとかはきっちり3Dで書いて3Dプリントする予定です、手だと難しいからね。

はい、そんなわけで実質作業してんの3Dモデルの絵一枚しか出してなくね?な初回でした。安心してください、次からプラ板工作メインになってもっと意味わかんなくなります。スケールキットの原型なんてそんなもんです。寸法の割り出しと分割検討してる時間のほうが長いんです。超絶技巧で手首作ったお☆~♪とか無いんです。こっちも書くのに悩むんだよわかれ(泣)

次の更新は2週間後の予定ですが、トブ可能性も高いので期待せずにどうぞ。

2回目:2020/08/30
履帯の話

4連休あけくらいまで立て込んでるもんで、あんまし時間が取れてないです。ってことで今回はあっさりで。履帯の話と、前回出すの忘れてた参考資料ページの紹介です。

画像1枚目と2枚目は連結した履帯の裏表です。仮の状態なので細部は詰めていません。毎度ながら戦車ガレキの鬼門が履帯と懸架装置でして、今回もココが一番の問題です。バラは数が多すぎるので、直線部分は連結した状態で部品化したいところ。形状はタミヤのB1やアミュホのARL44と同様なんですが、ああいう風にスナップで連結式ってのはレジン複製じゃ到底無理。R部分をバラにするにしても、連結はイモ付け接着になると思います。それかRにした状態で3~4枚を連結した部品にするか。1/72以下ならもっと誤魔化せるんですけど、1/35だとはっきり見えるちゃうので難しいです。

このへんの検討だけでも頭かかえるんですよね。B1とARLの部品を見ながらウンウンうなる日々です。連結がある出っぱり部分だけで別部品にとも検討してますが、何にせよいっぺん抜いてみないとわかんねぇなコレって感じです。この履板ってけっこう薄いので、ちゃんと抜けるかかなり怪しいんですよね。連結軸の部分は欠けるのが目に見えてるので無しにしてプラ棒つけるようにします。

寸法もはっきりとはわからないので、まだ調整中です。起動輪との噛み合いがあるので、そっちと行ったり来たりになるんですね。起動輪の径と歯数が確定できれば履帯のピッチはわかるのでいつもはそっちからアプローチするんですが、今回は起動輪の絵が全く無い。ネットに転がる3面図から一番妥当な物を選んでそれ準拠でやるしかない状態です。誘導輪とそれにかかる履帯ははっきり写真にあるんですが、2枚半しかかかってないのでは難しいと。

話変わって、前回出し忘れた資料ページの紹介。全部英語とか仏語の海外ページなので、パソコンでウイルスソフト確認してみてね。自己責任で踏んでね。これら以外にいつものタンク・エンサイクロペディアとウィキペも参考に。

Chars francais.net :計画のみの戦車まで含めてフランスが扱った戦車を広く網羅したサイト。聞いたこともないペーパープランもゴロゴロ。FCM F1についてはさほど情報がないけど、ARL44の写真が多くあるので参考になる。ムッシュなら一日遊べる情報量です。

FCM F1 and superheavy artillery,part 1 :たぶん誰かのブログ。文字情報だけどけっこう詳しい。載ってる3Dモデルは自作なのか拾ったのか知らないけど気合入ってる。

90mm砲のページ :FCM F1で搭載予定だったと思われるのがこの90mm高射砲です。この写真から検討しましたが、砲身下部の駐退復座機を車内に収めとなると、砲塔内いっぱい位まで食ってしまい、後座したらぶつかる感じなんですね。砲身の長さは伸ばせばいいのでさほど気にしなくていいかと。このことと、文字資料にあった記述からモックアップは100mm砲(又は105mm)と判定しました。

100mm砲のページ :ページというか英語版ウィキペ。このページだとmodel 1891ですけど、model 1917っていう改良版も多く使ってたっぽい。潜水艦搭載用としてはmodel 1925と1936ってのもあったっぽいけど詳細が全く無し。なんにせよ、100mm,105mmで当時のフランスが使ってた火砲を調べると実用化済のものはこのシリーズしかないみたいなんですね。計画のみなら他にもあるみたいですが、予定してた砲は実用化済みだったはずなのでそれらは却下。
砲身は元のものより伸ばしてると踏んでます、砲身形状違うのは無視していいと思う。この砲、装填と照準が左側で、右側は尾栓を閉める係だけ、って配置みたいなので、オフセット配置の理由も一応はつくかなと。ともかく、この砲ならあの砲塔に収まって操作もできるはず。

そんなこんなで誤魔化した第2回でした。履帯はけっこう何通りか検討してますが、まだ決めかねています。次回までには簡単に試作して構成を決めたいです。ではでは順調なら2週間後にまた。

3回目:2020/09/23
起動輪と誘導輪の話

4連休は1日仕事になって2日間おでかけしてたもんで、ほとんど作業できずでした。しかも仕事のほうで納期前倒しやらなんやらで10月がクソ忙しい1.5倍くらいの量とかになって戦慄してるところです。
今回は履帯とからむので一緒に考えておく必要のある起動輪と誘導輪の話。

画像1枚目が起動輪で2枚目が誘導輪ね、言うまでもないけども。後から外注3Dプリントするつもりなのでボルトやリベットは丸穴にしています。凸部分があると整形が難しいので凹の目印にしてるのね、整形後に植えるほうが簡単。形状やサイズはほぼこれで決定です。分割は後で考えるのでよし。起動輪の形状やサイズは写真からでは読みとれないので、サイズは全体の繋がりを考慮して、形状はB1のものを元にしています。

そういえば今まで起動輪を作る手順みたいなのを書いた事が無かったので少し触れてみます。大した話じゃないけど。
今回みたいな資料が皆無の場合、構造の把握→歯数と外径の決定→幅の決定→詳細の決定ってな感じです。履帯との絡みがあるので、履帯を決めてからもう一度調整をしますがひとまずはこれで決定。

起動輪の構造は歯と履帯の噛み方からおおまかに分けると、今回みたいな「丸い連結軸に歯をかける」のと、M4とかの「両端の丸軸でない連結部に歯をかける」、ドイツ戦車など多数派の「履板の穴に歯をかける」、マチルダ2などのレアもの「連結軸でない凸部分に歯をかける」ってな具合です。あとはシングルピンとかダブルピンとかの連結軸の構成で分けられます。それ以外は履板同士が噛みあう凸凹の数やら、ゴムパッドの有無やら、ガイドのトゲが単列か複列かやら、そのへんを把握してやるわけです。
今回はB1とARL44の構造と同じとみてよいでしょうから、わかりやすいケースですね。今までで一番わかりにくかったのはTOG2でした。単純に起動輪が映ってる写真がなかなか見つからなんだ。

続いて歯数と外径。写真があれば普通に数えて測ってで出します。寸法は不明でも他との比から正解に近い数字は出ます、センチネルなんかそのパターン。今回はどっちも不明なので、他とのバランスから外径を決めます。履板1枚の長さも仮に決めて、すると連結軸のピッチが出ます。連結軸のピッチと起動輪の外径が決まれば歯数は決まります、今回だと谷部1個とばしで引っ掛けるタイプなので、起動輪の谷部から2個先の谷部までの距離が履板の連結軸のピッチになるわけね。連結軸の太さも先に仮決めしておきます。今回はプラ棒の都合もあり無難に1mmです。ざっと計算してみて、歯数を決めて、連結軸のピッチで微調整して終わりです。

幅の決定について。ここまでは円周の部分だったので、今度は幅方向。内外の起動輪の歯と歯の間隔は履帯の構造から決まります。穴にかけるタイプなら穴の位置を調べればよくて、両端にかけるタイプなら全幅でいいし。今回だと、連結部分の出っぱりの内側に起動輪の歯が収まるタイプなので、この幅を調べます。写真には起動輪は写ってないですが、履帯の連結部分は影になって写ってるのでわかります、この幅を見ればOK。

詳細の決定はまぁなんとなくで仕上げます(オイ)。今回だとB1とARLでは造りが違うんですけど、ARLはドイツ戦車の影響を受けたようなのでB1のほうに合わせています。よく調べてないけどB1のは何か内蔵してんのかねこれ、減速機?このへん詳しくないです。歯はちょっと角ばった感じにして、古めかしさを出してみました。戦車になれてないメーカー製っぽさを出したいなと。昔の大型のギヤとか角ばった感じだし、造船屋ならこんな感じでくるかなって。

画像2枚目の誘導輪。こっちは写真にぼんやり写ってるし、もともと単純なのでサクっといきましょう。今回のだと誘導輪のフランジが履帯の連結部分の出っぱりをまたぎ、誘導輪のメインの筒が出っぱりに乗るようになっています。B1と一緒。ムクにするとヒケるので分割しますが、細かくは後でいいでしょう。

以上、一応は決定稿になった部品も出来てきたよ、ってことでご勘弁ください。脚周りさえ仕留めればあとは楽なはずだから…(フラグ)。今週と来週は土曜出勤で、来週から残業も入りそうなので次回更新は再来週になるかと。ではでは。

 


日付

2020年8月16日

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