南極観測船 宗谷 見学 in 船の科学館
2014年7月、東京都お台場にある「船の科学館」に行きました。ここでは初代南極観測船「宗谷」の実物を見ることができます。以前は青函連絡船「羊蹄丸」もあり、科学館自体も船型の大きい建物(本館)を見学できたのですが、2011年途中からは維持費や老朽化の問題から羊蹄丸は他所に譲渡され本館は閉鎖されてしまっています。このページの情報は2014年7月時点のものですので、今後行かれる方は公式のホームページで最新の情報を確認してください。
とりあえず船の科学館の本館を紹介します。写真のでっかい白い建物がそれです。現在では中を見学することはできません。大きいのでそれなりに見所がありそうですが、70年代からの施設なので展示内容もかなり古いものだったようです、船型の建物も今の目で見ると古い印象は拭えません。本館の横に屋外プールがあり、イベントが開催されることがあるみたいです。他にも屋外展示物がいくつかありますが、あまり有名・大きいものはありませんので私はスルーしました。
“宗谷”の船橋と前甲板です。この日は朝一で行ったので人が少なかったです、時間が経っても子供連れが数組来るぐらいで台場のTV局と比べれば非常に空いています。”宗谷”は南極観測任務の後で巡視船になっていますが、展示はなるべく南極観測船時(第4~6次)に戻して行われています。数少ない現存する戦前・戦中の船であり、当時の輸送船の雰囲気を体感できるのはほとんどここだけでしょう。氷川丸は豪華客船なのでかなり雰囲気が異なります。戦中輸送船の中でも3000tに満たない比較的小さい船ですので甲板は結構こじんまりとしています。
船内も結構がっつりと見て回れます。狭い通路やあちこちの配管はいかにも船といった趣です。船員や観測隊員の居室もなるべく再現してあり、それぞれパネルで説明書きがあります。このへんはなかなか気合が入っています。
有名な”タロとジロ”もいます、模型ですが結構それっぽい。他にもペンギンがいました。右写真は避難経路図ですが、なんとなくどんくらい見学できるかがわかるかと。ざっくりと言えば、両舷の船室と船橋と甲板を見学できて、機関室は上からちらっと見られて、船倉(倉庫)の部分は見られません。
船橋から見た前甲板です。スロープで岸に繋がっていて、船は海上にあるので潮の満ち干きでいくらか上下します。向かいに見えているのは水産庁の漁業取締船です、この日は最大クラス(らしい)の”東光丸”とやや小さい”白竜丸”がいました、ここが拠点みたいですね。右写真は船橋内部で、各装置の説明があります、普通に触れますが子供連れの方は怪我しないように注意、基本どれも金属なのでどこに頭ぶつけても痛いです。
後ろ側です。”宗谷”は船体よりも少し大きいヘリ甲板を載せたのでこちら側から見ると大きく見えます。右舷と搭載艇です、普通の方はあまり気づかない部分ですが”宗谷”は南極観測任務に使う為に結構な魔改造を何度もされていて、側面の下方を見ると見るからにとってつけた部分(増設バルジ)があるのが見てとれます、大きなヘリ甲板と合わせて無理して頑張ってる感を醸し出しています。
こちらは休止中の本館の代わりの屋内施設である”MINI展示場”です。こう言っては難ですが、本当にミニです、ざっと見るだけなら10分で済みます。説明ちゃんと全部見ても30分てとこ。内容も模型がいくつかとパネル展示とPC端末の類が少しですので、内容は期待しないほうが良いです。ここでの目玉かもしれないのが船の科学館が独自に発行している冊子で、版は小さいですがフルカラー45P程の本が数種類販売されています。内容は宗谷や新田丸や二式大艇など(私はこの3種買いました)で、内容は非常に濃いです、なにより単価が300円と安いです、マニアならこれは買いですぞ。マニアでなくても子供が楽しめる感じの図鑑っぽい図説や写真が盛りだくさんなので、しょっぱい記念品買うくらいならこの本を買い与えて英才教育をしてはいかがでしょうか?ちなみにこれ船の科学館のHPから通販できるんですけどね、どうせなら行って買ってほしいところ。現地なら見本があるので中身見て買えますし。
最後になりましたが、”船の科学館”はJR新橋駅から”ゆりかもめ”にのって結構簡単に行けます、都内のこの種施設でも行きやすいほうでしょう。そして現在は本館が無期限休止中のためか見学は無料です、ただし募金にはなるべく協力しましょう(宗谷の入り口にある)。台場のTV局からも歩ける距離ですので、ガ○ダム見に行ったらどうせなら宗谷も見に行ってはどうでしょうか。
一応ですが公式ホームページにリンク貼っておきます
船の科学館 公式ホームページ