1/35  日本 試製超重戦車 オイ車  オリジナルガレージキット

1/35  日本 試製超重戦車 オイ車   キット/オリジナルガレージキット
oi_1<実車解説>(事実が不明な部分が多いので、「ようです」を多用してます)
試製超重戦車 オイ車はWWⅡ期に日本で開発された超大型の戦車です。全重量150t、主砲塔1基、副砲塔2基、銃塔1基の多砲塔戦車で、30~35mmの装甲を全周に施し、最大速度29km/hを目指していました。兵装は完全には決まっていなかったようですが、10.5cm(又は10cm)砲×1と47mm砲×2と7.7mm機銃×2を予定していたようです。開発目的は判然としておらず、実用化を前提とせず単純に「超重戦車の開発&運用について検討する為の試作」ということだったのかもしれません。1941年から計画がスタートし、1943年までに試作車体が完成し短い距離での走行に成功、砲塔はモックアップのみで搭載せず、正規の砲塔は結局製作されていないようです。1943年に入ってから長距離の試走をしたところ旋回動作で転輪が脱落するなど各部が破損し、原因究明や対策が十分に行われることも無く、なし崩し的に計画は放棄され終戦前に解体され資料もほとんどが処分されたようです。

本車は長い間その存在自体は認識されていましたが、資料も情報を知る関係者も極めて少なく、諸元はおろか名前すら不明確な状態でした。2014年(合ってる?)に模型メーカー・ファインモールド社の鈴木社長が開発当時の資料を入手し公開してくださったおかげで詳細が明らかとなりました。この「オイ車」は今までは試製100トン戦車とも呼ばれたもので、120トン(又は150トン)戦車が別に存在すると言われていましたが実際は一つの戦車だったことが判明しています。呼び方は様々だったらしく、「オイ車(オイ)」「ミト車」や単に「重戦車」「試製戦車」と呼ばれていたようです。車体が100トンで砲塔は積んでいないため、100トン戦車の呼び方も間違いではなく実際に使っていたのだろうと思います。

性能としては仮に計画通りのものが完成しても装甲は最大35mmに過ぎず、日本の車載照準装置では遠距離での動目標への射撃は困難で、副砲塔2基のおかげでM3軽戦車やBT-7であれば優位に立てたかもしれませんがM4中戦車やT-34/76相手に勝つことは難しかったと思われます。増加装甲を付けるプランがあったとも言われますが、重量過大なところでそれは難しいですし、単に後から数字合わせをしただけな気がします。

実際には様々な問題から計画通りの車両が完成する可能性は全く無いと言ってよい状態でした。予定していた速力を得るのは到底不可能であり、それどころか試作車の試験結果から軸受けの強度不足が指摘されており、素人目に見ても車体の剛性が全く不足しているように見えます。軍部の要求自体が曖昧で開発の必然性が無かったとはいえ、戦車というより大重量の移動する構造物として不適切な設計のように見えることから、実用は考慮せずとにかく重い戦車を作ってみようというだけの考えで作られたように思われます。

軍部の無茶を何とかして形にした技術者の頑張りは多少は認められるものの、計画失敗から何の知見も得ていないように見えるのでは努力した意味もありません。”試作”は失敗してもそこから得るものがあれば無駄では無いですが、本車の場合は少なくとも資料からは十分な反省が行われたようには見えず、ハナからわかっていた欠陥を確認しただけに見えます。こういったことから、日本最大の「超重戦車」は完全に無駄な事をして労力と予算を浪費して作られた欠陥品と言わざるを得ないでしょう。


<キット解説>

当方「シープモデル」が製造販売するオリジナルのガレージキットです。
組み立て説明のページはコチラ(同じ窓で開きます)

ワンダーフェスティバル2017冬で初販売しました。WF価格は18,000円(税込み)です。プラモじゃなくってガレージキットだから高いんだよ、材料原価と手間が半端ないんだよ。
イベント後に自分とこのHPで通販する予定です。
1/35 TOGやAMX40も売ってるのでこちらの商品まとめページを確認してください。リンク(同じ窓で開きます)

*キット仕様*
・個人生産によるガレージキット(レジンキット)です。プラモとは少し違います。
・一般的な1/35戦車プラモと並べても遜色無いレベルを目指して作りました。
・全て自分とこで手作業で生産しています、真空脱泡機もないので、けっこう気泡や欠けがあります。車体の六角ディテールの成功率は6~8割くらいです(個体差が大きい)。欠けた部分は六角プラ棒で修復して下さい(TOGと一緒)。
・今どき珍しい手作業原型です。なので微妙に対称や垂直が狂ってたりスジ彫りがヨレてたりとかします。完成したら目立たないけど組んでる途中は気になるレベルの歪みとかもあります。
・メインの車体は装甲の境目に合わせた4分割ですので、案外簡単に組めます。
・脚周りは単純に数の暴力でメンドイです。転輪などは全部固定式で可動しません。転輪の組み立てを補助するための治具が附属します。といっても単なる木材と基準線を書いた紙きれですけど。
・プラ材やポリパテの取り扱いスキルは必須です。気泡等に自分で考えて対処できる必要があります。
・説明書は全部HPを見ていただく形になります。ワンフェス後に作りますので少々お待ち下さい。
・プラ材料は市販のものから必要なぶんを付属させますので、本キットだけで完成できます。
・キットは基本的にムック本「日本の重戦車 -150トン戦車に至る巨龍たちの足跡-[(株)カマド発行]」に掲載の図面と文文字資料を基にして形状を決めています。要するにファインモールド社の鈴木社長が入手&公開してくださった資料が基です。不明な砲塔の細部形状については1/72キットの形状(≒WoTのCG)を参考にし、作る人の好みで何とでもなる感じにしました。好みで不要なディテールを削ってください。
・寸法は図面からなるべく再現しましたが、手作業ですので100%完璧ではないです。また、図面では完全に特定できない細かいアウトラインは推定で作っています。
・主砲塔は旋回と砲身の上下ができます。砲塔と車体は嵌め込むのみで、砲身は附属する市販ポリ関節で俯仰できます。中身は空洞で、キューポラは開閉を選択でき人形を乗せられます。他のハッチは閉固定です。
・副砲塔と銃塔は旋回のみできます、砲身は固定です。中身はムクで、ハッチ類は閉固定です。
・主砲身は基部がレジン、本体が市販のテーパープラ棒、砲口帯(先端の段差)が市販のプラパイプです。副砲身は基部から一体のレジン部品で、砲口帯が市販のプラパイプです。後部機銃の銃身はレジンです。
・履帯は直線部分が連結済み部品、他が1個ずつバラの部分連結式です。車体で隠れる履帯の上半分と上部小転輪は再現していません、見える範囲のみの再現です。履帯のツノ(真ん中の突起)は高確率で欠けるため、修正用にツノのみの部品が附属します。平刃で切り落として欠けた部分と置換して下さい。
・パッケージはワンフェス販売時と通販時では異なるものになります。非常に大きいのでワンフェスでは持ち運びの便利さと耐久性を考慮した容器を使います。通販は段ボール箱の予定です。
・自分で生産しているので、部品を失くした壊したの場合は対応できます。そこは安心。製作で困ったときもメール対応致しますのでお気軽にどうぞ。
・デカールやシールは付属しません。レジンは全てアイボリー色です、透明部品はありません。
・完成時で、車体長約290mm、全幅約132mm、全高(キューポラ上まで)約115mm、重量約720g、という特盛りマシマシ巨大キットです。

<作例について>
ワンフェス準備が残ってるので突貫工事で作っています。ちゃんと原型ではなく複製品を組んでいますので、標準的なスキルの人が組んだらこれぐらいには仕上がるはずです。塗装は4色迷彩をエアブラシのフリーハンドでやったけど上手くないね。実物は迷彩をしていないでしょうけど、砲塔を積んだ時点でフィクションなので好きに塗れば良いと思います。
とにかくデカイので単純に疲れます。車体は4部品で出来るので案外簡単ですが、脚周りは2枚合わせ転輪が片側8個なので数の暴力でヤラレます。塗装も表面積が普通の重戦車の2倍くらい(体感)なのでフリーハンドで迷彩なんてしたら時間かかってたまらん感じでした。例のごとく、欠けた車体の六角はプラ材で修復しています。砲塔左にあるL字のディテールは照準孔のフタで、別部品なので位置を選べます、副砲塔はそれぞれ開と閉で作りました。履帯は別に作って塗装してから、起動輪に引っ掛ける感じで取り付けています。自分はやってませんが、上手くやれば主砲はロングバージョンと差し替えみたいな遊びも出来ると思うので、好みで作って遊んでください。

写真の2ℓペットやフィギュアは大きさ比較用で当然附属しません。チャーチルが小さく感じて、2ℓペットや小動物と互角ぐらいの巨大さです。最後のほうの白いのは塗装前で、車体の4部品です。履帯はこんな感じで連結とバラがあって、トゲを修正して使います。

一応一眼レフで撮っていますが普通の照明でやってるので写真がイマイチなのはご勘弁。今開いているページの画像は、出典を明記してもらえれば無断転載して頂いて構いません。ただし、商用利用や虚偽の内容に使う(自作したった書くetc)のは厳禁です。


日付

2017年2月7日

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