1/35 試製超重戦車 オイ車 ガレージキット 組み立て説明

1/35 試製超重戦車 オイ車 ガレージキット 組み立て説明oi_2

このページではガレージキット「1/35 日本 試製超重戦車 オイ車」の組み立て説明をしています。
キットを購入された方はこちらを読んでから作業してくださいね。量が多いので一度に覚えようとせず、作業前に1回通しでざっと読んだら、あとは作業の進捗に合わせて読みなおすようにしてください。

部品が足りていなかった場合やHPでの解説ではわからん!ってとこがあった場合は、「お問い合わせ」からメールフォームを使って、仮名で構いませんのでご連絡下さい。個人生産なのでいつまでにとかいう期限は無いです。

ガレージキットの組み立て全般で、ちょっと細かい工作について1/35 TOG の時に作ったページがあるので、経験が浅い人はこっちも見ておいて下さい。リンク (同じ窓で開きます)
一応、完成見本へのリンクも貼っておきます。リンク(同じ窓で開きます)

*目次*(ジャンプ機能は無いです)
・部品の確認~洗浄
・基本的な注意事項
・組み立て順序の説明
・車体前中後の加工
・車体前中後の合体
・転輪の加工
・車体下と転輪の合体
・残りの転輪の接着と誘導輪起動輪
・履帯の組み立て
・マフラーの組み立て
・小さい部品の組み立て
・主砲塔の組み立て
・副砲塔の組み立て
・塗装と最終組み立て

*目次ここまで*

・部品の確認~洗浄
とりあえず、上の写真を見て部品を確認してください(クリックで拡大)。ゲートの状態によっては見た目が少し違うこともあります。見かけで何の部品かわかると思うので細かく書きませんが、何じゃこりゃ?って思ったらひとまず無視してこの後の説明を一通り見て下さい。

これらレジン部品に加えてプラ板や棒が色々と入っていますが、それらを説明します。
・t=0.5mmプラ板1枚・・・マフラー下部などの作成用
・スジ彫り入りプラ板1枚・・・車体上面ディテールの作成用
・3mm丸棒1本・・・・・・・副砲塔の軸の作成用
・1mm六角棒1本・・・・・・六角ディテールの修復用
・0.9mmステンレス巻線1本・・・・転輪の補強用
・6→4mmテーパープラ棒1本・・・主砲身の作成用
・謎の線が書かれたA4の紙・・・・・転輪組み立て時の位置決めジグ
・厚さ14mmほどの木板・・・・・・転輪組み立て時の位置決めジグ
以下は小袋
・プラパイプ外径6mm内径5.2mm、長さ5mm1本・・・主砲身の先端用
・プラパイプ外径6mm内径5.2mm、長さ10mm1本・・・上の予備
・プラパイプ外径4mm内径3.2mm、1本・・・マフラーの作成用
・小さなプラパイプ(グレー)2個・・・・・・・副砲身の先端用
・ポリ間接1組・・・・・・・・・・・・・・主砲用
・2mm六角プラ棒・・・・・・・・・・・・一部の六角ディテール修復用

それぞれの使い方はこれからの組み立て説明中でそのつど行います。

部品の確認が済んだら、組み立てを始める前に必ず部品を洗浄して下さい。今回、出荷前の部品の洗浄はほとんど行っていません。パっと身で綺麗に見える場合でも、実際は油分が付いています。油分が少しでも残っていると塗料やパテが弾かれますので、必ず専用クリーナーや台所用中性洗剤(濃くすること)でしっかり洗って、なるべくナイロンブラシでごしごしして下さい。ただし、履帯と転輪の部品はブラシでこすると破損する可能性が高いので、漬けお気洗いだけにしてください(裏面はこすってもOK)。洗剤を使った後は水でのすすぎ洗いもしっかり行って下さい。組み立て前と塗装直前の2回で洗ってしっかり油分を落としてやるのがキレイに仕上げるコツの一つです。

・基本的な注意事項
ここでガレージキットを組むにあたっての基本的な注意事項と、本キット特有の注意事項を書いておきます。ベテランの方は言われるまでもないかと思いますが、ざっと目を通しておいてください。

~用語について~
・ただのクセなんですが、ここでは以下のように呼びます。
金やすり(かなやすり)・・・金属製の棒状のやすり、半丸とか平とか丸棒とか。
平ノミ・・・デザインナイフの平刃のこと、厳密にはノミじゃないけどクセで。
削る・・・・削る=やすりで削るじゃなくって、ナイフや平ノミやニッパーも使って切削してね、の意です。
ニッパー・・・基本的にボロいニッパーを使って下さい。かじる感じで不要部分を削ぎ取るのに便利。

~本キット特有の注意事項~
・とにかくデカくて邪魔です。作業スペースを整えてから作ってください。
・重いです。完成時で約720gあります。手に持って塗装とかすると疲れるのでのんびり作りましょう。当然ながら落とすと接着面どころかレジン自体が変形するので、組んだら落とさないように注意です。
・表面積も大きいです。当たり前ですが、見た目が大きいってことは表面積も大きいので塗装は十分時間を取ってやりましょう。並みの戦車2台分くらいあるのでそのつもりで塗料を準備しましょう。
・車体と転輪の組み立ては、このページの指示に従ってください。そうしないと強度不足や履帯の組み付けが上手くいかなかったりする可能性があります。他はけっこう適当でも大丈夫です。

~基本的な注意事項~(初歩的なことも書いてます)
・とにかく洗う!瞬間接着剤を使う!サフはなるべく吹く!換気をする!削る時はマスクする!
・わかんない時は早めに聞いて!やらかした後だと修正が余計に手間!
・使う工具の判断が一番大事!特に、デザインナイフと平ノミ(彫刻刀)が大事です。平ノミなしで六角ディテールの修正をやるのは超大変。
・接着剤の使い分けも大事!瞬着をどう使うかの使い分けが大事です。基本的にゼリー状でない普通のを使います。小さい部品では、ノズルから直接ではなく予め何かに出しておいてツマヨウジですくって部品に付けます。大きい部品の場合はノズルから直接つけますが、キットの内側など手が入りにくい場合もあるので先細ノズルもあると便利です。このキットの場合、百均で5g入りの瞬着を2個と1gずつ小分けで5個入りのを1個買っておくとよいです。
・パテの使い分けも大事!好みによりますが、基本的にはプラパテ(ラッカーパテ)・ポリパテ・瞬間接着剤、の三択です。特に量が少ない場合は瞬着を表面張力を使って盛っておくだけでOKな場合が多いので活用しましょう、リベットの修復でよく使う手です。大きな欠けはプラパテより強度のあるポリパテを使ったほうが無難です。プラパテはヤスリのキズ消しと鋳造表現に使う程度かなと。
・ピンセットよりもナイフで刺す!小さい部品はピンセットでつまむものだと思い込んでいるあなた、それは紛失の元です。もちろん部品によりますが、基本テクなのでやっていない人は必ずマスターしましょう。
・部品の接触面の突起に注意!部品が接触する面、接着面ではバリなど不要な突起が無いように注意しましょう。逆に窪むのは別に構いません。ゲート処理をする場合は無理に平らにするのではなく、えぐるつもりで作業すると早いです。また、部品の角と角が合わさる場所(凸と凹があわさるみたいなとこ)では角の部分が干渉して隙間ができる場合が多いですから、接触する角を少し削り落とす(C面をとる、とか言います)と手っ取り早く綺麗に仕上がります。

・組み立て順序の説明
おおまかな流れを先に説明します。エアブラシで塗装をする前提で、車体と履帯は塗装後に合体する段取りです。けっこう何とでもなるので、適宜変更してください、砲塔なんかは先でもOKです。脚周りは数の暴力が襲うので、焦らずに個々のスキルに合わせて作業して下さい。

*部品の確認と洗浄→*車体前・中・後の加工→*車体前・中・後の合体→*転輪の加工→*車体下と転輪の合体→*車体上下の合体→*残りの転輪の合体→*誘導輪起動輪の加工→*履帯の組み立て→*マフラーの加工→*小さい部品の組み立て→*主砲塔の組み立て→*副砲塔の組み立て→*車体・砲塔・履帯をそれぞれ塗装する、汚しもする→*車体に履帯を合体→*適宜リタッチや汚しをする→*フラットを全体に吹いて完成!

また、とりあえず一番作る人が多そうな状態で説明していますが、実車は砲塔が完成していないので細部は好みで変更してください。

・車体前中後の加工
ここから実際の組み立てに入ります。写真はクリックするとギャラリーモードになって連続して見られます。
まず、メインになる車体の前・中・後の部品を加工します。
1枚目:前部の部品です。ゲート位置は見た目でわかると思いますので、それぞれ整えてください。前方に付いている薄い板状の部分は不要部分(ランナー)ですので捨ててください。中央部品との接着部はバリもあるので、仮組みをしつつ綺麗に整えておきます。副砲塔の穴は目印の位置にφ3mmで開口します。

2枚目:続けて前部車体です。薄い板が付いていた部分は跡が残っていて見える位置なので整えておきます。その後ろの段差は誘導輪と転輪の接着ガイドです。オレンジ丸部分の先端は欠けることが多いので、一旦バッサリ切ってから三角に切った0.5mmプラ板で補修すると、パテを使うより楽です。

3枚目:中央車体です。前後との接着面にはゲート跡があるので、干渉しない程度に整えておきます。左右の端っこには気泡で欠けができてることが多いので、パテで修正してください。

4枚目:後部車体です。中央車体との接着面はよく整えておきます。側面L字部分にある薄い板は不要部分なので切り取ります。オレンジ丸の部分は気泡で欠けていることが多いのでパテ埋めして、割れるようなら瞬着でくっつけておきます。マフラーがつく部分はランナーがあるので、写真の状態になるように切り取ります。ニッパーを使うと必要な部分が割れる可能性があるので、裏返しにしてナイフでザクっとやったほうが上手くいきます。マフラーのパイプが通る穴は面取りされていませんから、スポンジやすりで軽くなでて整えてください、金やすりを使うと形が狂うので使わないほうがよいです。

・車体前中後の合体
さっき下処理した部品を合体します。接着面の欠けは先に修正してから接着しましょう、接着→埋め→スジ彫りだと綺麗になりにくいです。六角ディテールの修復は先にやっても合体後にやってもかまいませんが、場所によっては後からやりにくい場所もあるのでよく見ておいてください。
1枚目:覚悟ができたら合体させます。仮組みして、特に前と中央の接着面はバリが邪魔しやすいのでよく確認して下さい。接着は側面と下辺を上手く合わせるようにし、内側から側面装甲を接着して、その後で真ん中を内側から接着するのが無難です。多少は段差になったりするかもしれませんが、全体でバランスが取れるようにします。

2枚目:底面の下処理をします。まず、歪んで反ってる場合は慣らしておいて下さい。上縁は見えなくなるのでゲート処理は適当でかまいません、ここは全体にゲートと気泡抜きの板があった場所なので全部整えると手間です。前後の縁にはゲート跡があって邪魔になるので処理しておきます、斜めに削ると良いです。

3枚目:合体した裏側です。赤丸部分はランナーなどの適当なプラ材を貼って補強をしておきます。オレンジ丸の壁の部分はたまに少し欠けてるので、パテで修復します。B品の場合はこの写真のように大きく欠けているので、薄いプラ板を当て板にするなどして補助すると楽になります。接着面に小さく隙間ができるのは内側から瞬着を流して埋めると楽に綺麗になります、接着面は装甲の分割部分なので合わせ目消しは行いません。

4枚目:底面を仮組みします。この段階では接着はしません。オレンジ丸の部分を中心に、引っかかりがないか確認してください。底部品はけっこうぴっちりはまります、真裏からまっすぐはめこんで最後は少し押し込むぐらいになります。

・転輪の加工
転輪の下処理をします。とりあえず各個にゲート処理とかをしておいてください。大なり小なり反ってるのが多いと思いますが、貼り合わせると大半は問題なくなるのでそのままでも構いません、あんまりにも反ってる場合のみ戻しておいて下さい。完成すると上半分はほとんど見えなくなるので、処理は適当で構いません。
1枚目:貼り合わせます。内側は向き違いで2種類あって、外側は共通です。この後の工程で車体に当ててみた時に車体のガイドに引っかかる場合はオレンジ丸部分の縁を少し削って(C面を取って)ください。貼り合わせは、机に立ててみて目分量でまっすぐ立ち、なおかつ上から見てだいたい内外が合うようにします。部品自体の歪みがあるので内外の転輪は完全には一致しません。内外の転輪が平行でなくっても完成したらわからなくなるので気にせず作業しましょう。

2枚目:鋳造表現をすると楽です。オイの転輪は真ん中以外は丸ごと鋳造です。なので気泡の欠けをパテで修正したら、完全に綺麗に整えるよりも溶きパテで鋳造表現をしてしまったほうが楽にカッコ良くできます。キットでも一応やってあるのですが、複製で凸凹が弱くなっちゃってるので外になる側だけでも鋳造表現をやっておいて貰うと完成時に綺麗になります。真ん中の円錐部分にはやりません(ただし、ここの部品も鋳造かもしれないのでやっても間違いとは言えない)。

3枚目:転輪の位置決めジグの準備をします。一応補足しとくと「ジグ」とは物を作る時に組み立てや調整をしやすくする道具全般のことです、漢字で「治具」で英語で「jig」ね。キットに附属している板が車体底面の高さを一定に保つ土台になって、紙きれが転輪の位置決めの基準になります。紙をなくしたりしたらHPからご連絡ください。木板は切っただけで整えていないので、端面を荒い紙やすりで軽く削って余計なケバを落としてください。木板は凹みがあるのは構いませんが、余計な凸があるのはまずいので削っておきます。

・車体下と転輪の合体
転輪を車体底面に接着します。まず、中央の4セットだけを接着します。ここが狂うと上手く接地しなくなったり履帯が通らなくなるので手順通りに作業してください。
1枚目:まず紙を机にテープで止めて、上に木板と車体底面を乗せます。木板と車体は両面テープで止めると高さが狂うので乗せるだけにします。車体の右側面(一段高い所は避ける)と紙の線が合うように、さし(定規)を何箇所かに当ててみて車体の位置を決めます。前後方向は気にしなくてよいです、また木板の位置も適当で構いません。

2枚目:気休め程度に車体を机にテープ止めしておきます。まぁこの程度だと動くので気休めです。

3枚目:転輪を接着します。位置決めの基準は「1:前後方向は車体のガイド(段差)に従う」「2:なるべく転輪4つとも接地する」「3:転輪が斜線をまたぐようにする」です。1と2は単純なので省くとして、3は転輪セットの「地面との垂直具合(ロール)」と「車体との平行具合(ヨー)」を調整しす。斜線は誘導輪~起動輪のセンターライン=履帯のトゲのライン&幅です。線に転輪が多少乗る程度は構いませんので、2組の転輪がおおむね均等にまたぐようにしてください。この調整をすると、転輪のセットがだいたい地面と垂直かつ車体と平行になります。部品の具合によっては特に垂直具合は違ってくるかもしれませんが「斜線をまたぐ」ことを優先します、そうしないと履帯が通らなくなるので。また、上から見ると転輪同士がけっこう平行じゃないかもしれませんが完成したら分からないので気にしないように、あくまで各セットごとに履帯が通る隙間を車体と平行にします。車体のガイドと引っかかる場合は、先に書いた転輪の接着面の縁を削って下さい。最終的に全部の転輪がこの斜線をまたいでいれば、履帯が上手く組み付けできます。左右どっちが先でもかまいません。作業中は車体の位置がずれない様に注意して、ときたま再確認してください。

4枚目:4セットの転輪を接着したら補強をします。補強は附属するφ0.9mmのステンレス線を使ってやります。とりあえず、線は巻線なので手でしごいてざっくり真っ直ぐにしておきます。ステンレスで硬いので切断は必ず金属用ニッパーを使ってください、歯が欠けてもいいように百均の安物を使うと良いです。φ1mmのドリルで開口しますが、普通にやると届かないので2~3回に分けてドリル刃を長く出して作業します。最初からドリル刃を長く出してしまうと危ないのでやらないように。

5枚目:写真は金属線を挿した状態です。狭いですが、なるべく2本ずつ挿すようにしてください。開口したら長いままのステンレス線を挿して、外を金属ニッパーでカットします。先にカットしちゃうと作業しにくいので挿してからカットしましょう。挿す時は瞬着を穴に流しておきます。

6枚目:内側はこんな感じです。けっこう底面とギリギリの位置に開きます。ステンレス線は内側に余分に突き出させておいて、この上から適当なランナーなどを乗せて瞬着で固めて補強しておきます。車体の側壁とステンレス線を固めて全体的に補強するイメージで。

7枚目:ここまでをやったら、車体底面と上面を合体させます。1回仮組みしていますが、必ず再度仮組みしてみてから接着剤をつけての本組みをしてください。指示通り組んでいれば大丈夫なはずですが、一応転輪が車体の壁に接触してないかを確認してください。

・残りの転輪の接着と誘導輪起動輪
残りの転輪を接着します。ついでに誘導輪も接着します。起動輪もついでに説明しますが、この段階では車体に接着してはいけません、マフラーの取り付け後に車体に接着します。
1枚目:残りの前後の転輪を接着します。車体を平らな机において、きちんと接地するようにします。ジグの紙を使ってもいいですし、先に取り付けた中央の2セットに適当なプラ棒(できれば2mm)を通してやって、それを跨ぐようにしてもよいです。紙を使う場合は車体側面を基準線に合わせることができないので転輪の線だけを見て判断します。接着剤は位置を決めてから、車体前or後から先細ノズルで流しこむようにすると良いです。ここの転輪は金属線で補強することができないので、固定できたら接着面の周りに瞬着を流して軽く補強しておきます。

2枚目:誘導輪を組みます。ゲートを処理したら重ねて接着してください。赤丸した2辺を合わせて、年のため誘導輪の外周もだいたい合うように見ておきます。誘導輪の外周が少しナナメってますが組んだら気にならないので気にしないこと。オレンジ丸の六角ディテールが欠けている場合は附属の2mm六角棒で修復してください。他は1mm六角と瞬着盛りで対処します。

3枚目:誘導輪を車体に接着します。ガイドに当てて接着してください。接着剤は車体のガイド付近につけておき、丸い支柱の部分には付けないほうが良いです。内側を車体と接着してから、外側の装甲板を軽くめくって瞬着をツマヨウジなどで付けて接着します。この誘導輪を接着すると車体前側面が丈夫になるので一安心です。

4枚目:起動輪の貼り合わせをします。まだ車体には接着してはダメなので注意してください。起動輪は完成すると半分も見えませんので、欠けがある場合は欠けの位置を合わせておいて最終的に隠れるようにすると楽です。位置合わせは合わせ目の円周が一致するようにしつつ、適当なランナーなどを当てて歯を合わせてください。合わせ目はどうせ見えないので修正不要です。この起動輪は真ん中以外は一体の鋳造部品なので、キットでも鋳造表現をしています。ちなみに、六角ディテールの並びにぽつんとある丸い突起ディテールは図面にあるグリス注入口を表現したものです。

・履帯の組み立て
どのタイミングでもいいのですが、ここで履帯の説明をしておきます。ここでは車体と履帯を別に組んで塗装してから合体する前提で説明します。
1枚目:とりあえず部品の説明から。部品は14連2個、13連2個、5連8個、バラ32個が入っています。この内、5連4個とバラ2個は予備ですので通常は使用しません。5連は写真のような状態のものが6個と個別に2個が入っています。このうち写真で×をした位置のやつは状態が悪い場合が多いので基本的には使いません、△印のものは良かったり良くなかったりマチマチです。なので部品の状態を見つつ、基本的には○印の位置のやつと個別になっている2個の合計4個を使って下さい。部品の切り出しはナイフや平ノミでざくっとやると早くて綺麗です。

2枚目:履帯の下準備についてです。赤丸をしたあたりに気泡の形をした不要な出っ張りが付いていることがけっこうあります、この除去は先端を少し折ったデザインナイフでこりこりやると取りやすいです。完璧に綺麗にするのは難しいですし、完成したら裏になって見えない箇所が多いので程ほどにしておきましょう。バラの履帯は状態が良いものを前の目立つところに持ってきくるとよいです。左右の出っ張り部分はランナーを切った後で紙やすりで軽くなでて角を落としておきます。この出っ張りがたまに欠ける場合がありますが、その時は使わないやつから移植すると楽に直せます。

3枚目:トゲの修正をします。欠けているトゲを平ノミで削り飛ばして、予備のものを移植します。予備は余分に入っているのでガンガンやりましょう。合わせ目はどうせ目立たないので気にしても仕方ないですが、隙間が大きい場合は瞬着を外周に付けて埋めておきます。資料本を見てもらうとわかりやすいですが、このトゲには本来は開口部があります。この開口は横からの穴と表からの穴が繋がったもので、きっちり再現しようとすると1/35のレジン部品では強度が持たないはずです。なので無理に再現しないようにしてください、そもそも超面倒です。表面の左右にある丸い窪みは本物では貫通穴です。複製の都合で開けていないので、ディテールアップとして表からドリルで開口しても良いと思います、面倒なのでオススメはしませんけど。

4枚目:連結します。。連結する数は写真の通りで、向きは完成見本を見て下さい。14と13はどっちが前でも構いません。この直線部分がだいたい転輪の端にきますので、後は組んだ車体+転輪に当ててみながら組み付けます。先に中央から前方に向かって組んで、それから中央から後ろに向かって組むとよいです。誘導輪の上の5連は少し下に向くように組んでおきます。カーブしているところでは、履帯の凸形の連結部分で、表側を少しだけ削っておくとカーブさせやすくなります、何個か作業して様子を見てください。

・マフラーの組み立て
マフラーの説明をしておきます。実際には、マフラーと車体を何色にするかによって車体への接着タイミングを変えてください。自分は車体とマフラー&板は別に塗装してから組み立てました。何にせよ、必ずマフラー&板を接着してから起動輪を接着する必要があるのでお忘れなく。
1枚目:マフラーを接着します。左右の区別はなくて、ゲート処理は見た目でわかると思います。接着は写真の赤丸の位置だけにすると綺麗になります、6個ある押さえ部品(?)は特に塗装後の場合は接着剤を付けないほうがよいです。この後につける板で固定してやります。

2枚目:プラ板で蓋をします。大きさは45×20くらいですが、だいたいでいいので適宜調整してください。マフラーに板を接着したら、、板の外周にツマヨウジで瞬着をつけて全体を固定しておきます。写真には無いですが、マフラーの筒の部分は附属の小さい方のプラパイプを切って使います。長さは16mmで、レジンのマフラー部品に接着します。パイプを切る時には中に適当なランナーを入れておいてナイフでグルっと回す感じで傷を入れていくと変形せずに綺麗に切れます。図面上、マフラーの上に金網とかは無いですが描いてないだけって可能性もありますので好みでメッシュを貼るのもアリです。

・小さい部品の組み立て
車体の細かい部品を組み立てていきます。図面にあるものを再現していますが非常にあっさりしているので、好みで追加や変更をしてもよいと思います。
1枚目:後部の「空気清浄器」を付けます。ゲート処理したら裏面の真ん中にφ1mmで穴を掘ります、貫通はさせません。車体に目印の凹があるので、そこにφ1mmで開口してプラ棒や伸ばしランナーを挿して位置を合わせます。回転具合は写真の六角ディテールに当たるかどうかの位置にします。この部品は側面に開口部があるようですが、はっきりわからなかったので特に何もしていません。半月形なのは銃塔が旋回した時にぶつからないようにしたためです(多分)。

2枚目:前部のライトを組みます。ライト本体は出っ張りがあるのが上になります。真ん中は気泡で欠けてることが多いですが、本当はこんな感じ「\凸/」の断面になってますから真ん中が気泡で凹んでたら1mm程度のプラ棒を輪切りにして貼って下さい(細かいことなのでやらんでもいいけど)。ライトの支柱はL字棒のようなレジン部品で、左右の区別があります。先端から7mmで切って写真の位置に貼って下さい。位置は目分量で大体です。写真は5mmで切っちゃってますが、図面ではもっと外に離れています。透明ガラスの有無はわからないので好みで市販品を付けてください。

3枚目:「運転手席」の位置にある外部観測装置を取り付けます。4個入っていますが1個は使わないので状態が良いやつを選ってください、余りは砲手ハッチの前に使っても良いと思います。車体のコの字のケガキ線に合わせて接着します。中央のやつを最初に接着すると良いです。ここは図面上、左右非対称なのでミスってるわけじゃないよ。

4枚目:前部の牽引具を取り付けます。位置は見た感じでわかると思いますが、垂直に下に垂れずに車体に当たって斜めで止まるのが正しい位置です。普通に組めば自然とそうなるようになってますので、間違って垂直に加工しちゃわないように。

5枚目:後部の牽引具を取り付けます。こちらも位置は見た感じでわかると思います。前後ともですが、左右の区別はありません。

6枚目:車体上面の「水冷却器」の表面を組み立てます。附属のスジ彫り入りプラ板を切って貼りますが、スジが埋まると嫌なのでサフを吹き終わって塗装に入る直前に貼るのが良いと思います。幅は元の幅そのままで良いですが、入りにくい場合のみ少し切ってください。長さは4箇所で微妙に違ってる(手作業のせい)ので、それぞれ測ってみてから切ってください。プラ板は四隅を少しだけ切り落としておくと入りやすくなります。プラ板を貼ったら、t=0.5mmプラ板を幅1mmで適当な長さに切って、中央に貼ってください。ここで使っているスジ入りプラ板はエヴァーグリーン社の「V-GROOVE 0.5mm厚 1.3mm幅 品番2050」です、A4が1枚で1,200円くらい。地方ではなかなか売っていないので、失くしたりして困ったら連絡して下さい。

・主砲塔の組み立て
主砲塔の組み立てはどのタイミングでも構いません。図面の状態を元にキューポラやハッチを加えていますが、好みでハッチを無くしたり、主砲を換装して遊んでも良いと思います。
1枚目:メインの部品を下処理します。真ん中の棒は不要なので適当に切り取ってください、切らなくても組めますが主砲を動かす時に邪魔になります。写真の位置にある窪みをφ3mmで開口しておきます。天井が収まる上の縁の内側は余計な出っ張りがあると干渉するので、念の為よく見ておいてください。

2枚目:ディテールの修復をします。ヒンジなどは欠けている場合もあるので、修復用の部品と置換して直してください。修復用部品は「主砲塔の後ろ」「主砲塔の横」「主砲塔前のリベット」「車体上の丸い突起」「車体上・主砲塔後方のハッチ」の部品が入っています。砲塔の蝶板は、高い側(ハッチ上)から平ノミで削りとります。段差になっている低い部分は削らないで、この上から修復部品を貼ったほうが楽に綺麗になります。主砲塔前にあるリベットはプラモの日本戦車を作った時の余りを使っても良いです。車体上の丸い突起は大きく欠けてることは無いので、端っこがちょっと欠けてる時なんかに、状況次第で部分的に移植するのに使って下さい。

3枚目:主砲身の付け根を作ります。見た目でわかるかと思いますが、根元は太いゲートがあるのでごっそり切り落としてください。不要部を落としたらφ3mmで窪みの位置に穴を掘ります。砲身の下面(半丸より前、出っ張りより後ろ)は図面では装甲が無くって駐退機の下面が見えているようです。キットでもそうしていますので、拘るならここだけ他と違う陸軍カーキ等で塗ってみても良いかもしれません。

4枚目:プラ棒の砲身を加工します。附属のテーパープラ棒を太い側から42mmで切ります、細い側の残りは捨てます。附属のプラパイプは長短2個ありますが、短い方は必要な長さに切ってあって、長い方は予備兼改造とか用です。短いやつの端面を整えて4.5~5mmの長さにします。これをテーパー棒にはめると、けっこうぴっちりはまるはずです。押し込むぐらいになった場合は、接着せずにはめこむだけにしておきます。下手にシンナー入りの接着剤(プラ用の流しこみとか)を使うと多分割れるので使わないこと。砲口はφ3mmで開口します、中心位置はテーパープラ棒に”ス”があって穴になってる場合はそれを下穴に使います、無い場合は勘でやりましょう。合わせ目は消さないほうが自然なので残しておきます。
加工したらレジンの砲身に挿して接着します。金属線で補強しなくても大丈夫ですが、接着せずに適当なプラ棒を挿して連結しといて、他の砲身と差し替えできるようにしてみても良いでしょう。

5枚目:主砲身を組み付けます。ポリ間接は土台みたいなのがあるほうを砲身側にします。砲身側はポリ間接の脚を多少切っても構いません、砲塔側は切らないほうが良いです。基本的には砲身と砲塔は組んでから塗装して下さい。後ハメにする場合はそのままだと微妙に入りません。砲身の上の半丸になってる部分の頂点と、天井裏にある出っ張りの頂点を少しずつ削っておくと後ハメできるはずですが、十分注意してやってください。上手くやれば砲身丸ごとを差し替え式にすることもできるはずです。なお、ポリ間接はコトブキヤの「ダブルジョイント(L) 品番D107R」です。
砲身の可動について。可動はジョイントを回転させてできますが、それだけだと少ししか動かないし持ちにくいです。砲塔に刺さっているポリ関節の軸を上下に出し入れしてやると楽により大きく動かせますので、大きな動きを取らせたい場合はそうして下さい。

6枚目:開状態のキューポラです。主砲塔のみは開閉の選択式です。接着せずに金属線で差込式にしたりテープで止めても良いかと。フタは裏面のディテールは入れていません。ハッチの切り離しはナイフで境目をなぞると簡単に取れます。閉じた状態のキューポラは4個ありますが、1個だけハッチの部分に丸と突起のディテールが入っているものがあります、それが主砲塔用です。これは信号弾用の小ハッチのつもりで、副砲塔のキューポラには付けないだろうと判断して主砲塔(車長用)キューポラにのみ彫刻しています。

・副砲塔の組み立て
主砲塔と同じく、副砲塔&銃塔もいつ組んでも構いません。
1枚目:副砲塔のメイン部品を下処理します。裏側の真ん中にある目印に合わせてφ3mmで開口します。3mmプラ棒を軸にして車体と接続します。砲身がはまる部分は余計な凸ができていないか確認してください、たまに気泡みたいなのができていますので、ナイフでつついて取ります。前面のリベットが欠けている場合は瞬着を盛って埋めてください。

2枚目:砲身を加工します。付け根の板みたいなのがゲートなので、まずざっくり周囲を切り飛ばして、部品の付け根に少し残った部分はやすりで削るかナイフでザクっとやります。砲口はφ1.5mmで開口します。砲塔への取り付けは突き当たるところまで入れればOkです、砲身付け根の下側の角を少し切り落としておくとぴっちりはまりやすいです。

3枚目:砲身の段差を作ります。附属のグレーのプラパイプのゲート処理をして、両端の斜めの部分を削り落とします。パイプの内側に少し瞬着を付けて、砲身の先端に合わせて接着します。合わせ目は消さないほうが自然なので残しておきます。グレーのパイプで失敗した場合はマフラー用のプラパイプを切って使っても構いません、長さは足ります。なおグレーのパイプはコトブキヤの「モビルパイプ 品番P112R」の中の4.5サイズです。

4枚目:細かい部品と機銃の説明。赤丸とオレンジ丸の部品は砲塔前面の照準孔のフタです。大きいほうは1個余るので、状態がいいのを選って使います。小さい気泡がある場合は接着後に直したほうが簡単です。位置は開閉を選んで取り付けます、完成見本の副砲塔は2通りに組んであるので、それで向きを確認してください。閉状態が”L”で開状態が”「 ”の向きですL字の長さが微妙に違いますが、意図は無いので気にしないで向きを決めてください。開状態にした場合は砲塔の彫刻部分を黒く塗っておきます。
後部の機銃はゲートとの境にスジがあるので、そこでカットしてください。銃塔の取り付け穴には余計な出っ張りができてることがあります。その場合は穴のフチをケガキ針で何回かなぞってやって、その後でナイフや小型の平ノミで余計な部分をつついて取り除きます。完全に平らにする必要は無いので、えぐるぐらいの感じでやります。接着はイモ付けですが、どうしても強度が欲しい場合は適当な金属線を通してください。機銃の上の窪みは照準孔のようなので黒く塗っておきます。余談ですが、完成品を輸送する時は銃塔を前に向けておくと機銃を破損しにくいです。また、この銃身はバラ売りもしてますので欲しい場合は連絡ください、1本100円です。

また、自分はやっていませんが、車体後部右側にあるナンバープレートらしき板とライト(?)は資料の図面を見て好みで自作してください。ナンバーのデカールを貼らないなら不自然になると思うのでやらない方がよいかと、付ける場合はプラモの余剰デカールを貼っておきましょう。

・塗装と最終組み立て
組み立てをしたら、できればもう1回洗浄をしてサフを吹いて塗装をします。塗装はなんかもう好きにしてって感じですが、一応説明すると実物の走行試験が行われたのは旧迷彩から新迷彩に切り替わりはじめるぐらいの時期でした、なので新旧どっちでもいいと思います。もっとも、普通に考えれば実物には迷彩はされずに防錆塗装のみだったと思いますが。迷彩にする場合はレジンキットですから広範囲にマスキングゾルを使うのは控えて下さい、確実に事故が起きます。マスキングテープを使う場合も糊を少し弱めておいたほうが無難です。
一応、完成見本へのリンクを貼っておきます。リンク(同じ窓で開きます)

1&2枚目:塗装前の状態です。写真では誘導輪などにサフがかかっていませんが、やはりなるべくきっちり吹いたほうが良いと思います、これは手抜き。車体の冷却器の部分だけはサフを吹くにしても注意して行って下さい、缶スプレーの場合は特に注意を。ここはサフを吹かずに適当なグレーの塗料を塗るのが無難です。塗りわけにもよりますが、おすすめの部品の分け方は色ごとに、「車体一式」「各砲塔」「起動輪」を車体の色で、「マフラー&下の板」を赤褐色などで、「履帯」「機銃」を黒鉄色で、分けて塗るパターンです。

3枚目:履帯の取り付けの説明です。先にこの形に組んでおいて、塗装をしておきます。起動輪の接着面と、車体の起動輪が付く部分の塗装を剥いでおきます。
まず、起動輪を履帯にひっかけておきます、接着はしません(写真の状態)。次に誘導輪に履帯を引っ掛けます。そして全体を転輪にはめていきます。起動輪を接着位置にあてがってみて、全体が綺麗に組めそうか確認してください。履帯全体がバネみたいになってるので、起動輪は少し引っ張る感じで位置を合わせます。問題なさそうだったら、先細ノズルで車体側に瞬着をつけて、起動輪を押し付けて接着します。位置がずれないように固まるまでしばらく押さえておいてください。固まったら、起動輪と車体の接着面の周囲に少し瞬着をつけて補強しておきます、強度が十分そうなら付けなくてもいいです。
この手順でやると、履帯を転輪などに接着していなくても上手く固定されます。余計な接着剤がはみ出て汚れる心配もありません。我ながら上手いこといったと思うのでお試しを。

4枚目:ちょっとワンポイント。上記のやり方で履帯を取り付けた時、履帯の組み具合によっては誘導輪の上の履帯が斜め上を向いて、ライト横の車体天板に接触する場合があります。そうなったら、適当な大きさ(φ5mmぐらい)のランナーなどを適当な長さに切って黒く塗り、それを履帯と車体天井との隙間の奥に押し入れておきます。こうするとつっかえ棒になって履帯が自然な位置におさまりますし、接着剤で汚れることもないです。振動を加えたりしなければ、つっかえ棒のランナーは落っこちたりしないので接着は不要です。

組み立ては以上です。あとは汚すなりディオラマにするなり好きに料理しましょう。各砲塔を動かす場合は擦らないように一旦持ち上げるようにすると良いです。変形とか強度には配慮しておいたつもりなので、普通に保管すれば特に問題無いとは思いますが、レジンの性質として直射日光にはめっぽう弱いので日差しは避けてください。

組みあがったらSNSやら展示会やらに出して全力でステマ(ちがう)をしましょう。やたらと目立てるは間違いないです。

組み立て説明は以上です。お疲れ様でした。部品を壊した失くした、ここがわっかんねぇ等ありましたらHPの問い合わせフォームからご連絡ください、仮名でもかまいません。今後ともシープモデルをよろしくお願い致します。


日付

2017年3月1日

ご案内

小さい画像を見て探す時は上タブの「一覧」を、表から探す時は「ギャラリー」と「雑記帳」を使ってください。

Top