海洋堂の「1/100 ATD-X 先進技術実証機」を分析する記事

海洋堂の「1/100 ATD-X 先進技術実証機」を分析する記事ATD_k1

このページでは、株式会社 海洋堂さんが販売する「【センムの部屋】 SR-001 先進技術実証機 ATD-X テスターカラー」(&洋上迷彩Ver.)について、「どれだけ実機の形状を再現しているのか?」という点をワンフェスディーラーの当方「シープモデル」のガレージキット「1/72 先進技術実証機ー飛行試験供試機ー」との比較を交えつつ分析します。文章量が多いので、なるべくPCで見てくださいね。

*注:この記事を書いたのは2015年9月ですので、2016年に入って公開された情報は含まれていません。模型も2015年までに公開された情報から作ったものです。

分析ということで批判的な内容も含まれますが、別に叩いてやろうとかいう趣旨ではなく、もうちょっと頑張って欲しかったなぁ…惜しいなぁ…ってなニュアンスですので、そのつもりで読んで下さい。それプラス、海洋堂のものを含めて実証機のモデルを見るときのポイントを説明する意図もあります。というより、そのへんの意図を読めずに「批判記事だ→アンチをぶっ潰せ!」みたいな短絡思考をしちゃうような人は読まないでね。実際に居そうで怖いので、わざわざこんなこと書いてます。あと、海洋堂さんもそうしてますが名称は「先進技術実証機」ね、「心神」ってキラキラネームで呼ばないであげてね。

逆にヤバイ部分だけちゃちゃっと読みたいwって人は最後の方にあるので、そこまで飛ばすと早いよ。

**まず始めに理解しておいていただきたいこと**
・これを書いてるのは「先進技術実証機のガレージキットを作った一般モデラー」です。実機の関係者でも模型業界の関係者でもありません。
・実機の形状(正解の形状)の根拠は主に、ネットや雑誌の実機写真(完成時&組み立て中)、TV報道の映像、技本の広報用1/32模型の写真、技本or三菱の会議用(?)の模型(棒がついてるやつ)、エンジン燃焼試験の写真、です。このページで言う”実機”は飛行試験を行う「飛行試験供試機」の実物のことです。
・形状について「正しい or 違う」と言っているのは、あくまで私個人の見解です。私の方が間違っている可能性ももちろんあります。 最終判断は各自でお願いします。
・ここで載せている海洋堂のモデルの写真は2015/07/26にあったワンダーフェスティバル2015夏で展示されていたモデルを自分で撮影したものです。撮影は可になってました(当然、自由に公開してOK)。
・この商品は2015/09/25に塗装済み完成品モデルとして販売される予定です(メーカー情報より)。射出成型されていたので部品の形状はもう変更されないと思いますが、塗装なんかは発売までに変更される可能性があります。あくまで、発売前の展示品の写真です。
・ネットで拾える実機の写真は転載していいのか不明なものが多いのでここでは掲載しません、各自で探してください。また、写真は撮影状況やレンズ効果で形状が歪んだりして見えるのが普通です、そのへんも考慮して見てください。
・この記事がいきなり消えたり、ディーラー「シープモデル」が突如ワンフェスから消えたら「圧力キタコレ!(゚∀゚)」とか思ってください。(冗談な)

関連リンク
海洋堂の公式ホームページ(トップ) ←別の窓で開きます
うちの1/72 先進技術実証機の作例(デスクトップ版) ←同じ窓で開きます
うちの1/72 先進技術実証機の作例(地上姿勢版) ←同じ窓で開きます
うちの1/72 先進技術実証機の製品仕様 ←同じ窓で開きます
ATD-X 先進技術実証機を模型で解説する記事←同じ窓で開きます

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全体の印象
ここからなるべくアングルの違う写真を並べつつ、分析していきます。
とりあえず、全体的なスタイルから。左が海洋堂のやつで右がウチのガレージキットをデスクトップモデルで作ったやつ。なるべくアングルが近いのを探したけど、けっこう角度違った…。ウチのはデカールは流用してもらう仕様なのでここでは貼ってません。ウチのキットの写真は別のページにいっぱいあるのでここでは載せてません、煩雑なんだもん。

まず、この海洋堂のモデルの個人的な評価としては、「パッと見の印象はいいんだけど下や後ろから見たり各部位をじっくり見ると色々と問題がある」「”カッコイイ飛行機のモデル”ではあるけれど、”実機のフォルムや特徴を再現したモデル”ではない」といった感じです。

海洋堂のやつを見ると、ナナメ上からの全体的な印象は悪くない感じがします。海洋堂のは素材がABS製で脚がダイキャスト製、射出成型ですので見た目がカッチリした感じでガレージキットと比較するとその点は断然有利です。海洋堂のHPとかを見ると「フィギュア」という表現を使っていて、一般的なプラモデルとは方向性が違うのが見てとれるので、「パっと見が良くて完成品販売で丈夫」ていうのは高く評価されていいんではないかと思います。しかしながら1/100で塗装済み完成品とはいえ、「この間違いやデフォルメ(?)はないんじゃないの?」って思う部分もありまして、そこのところを詳しく見ていきます。

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部品状態
部品が見やすく展示してあって、これがわかりやすいので 気になるポイントを片っぱしから上げていきます。同じところを完成モデルの写真でも説明するので二重になるけど勘弁ね。

・左写真の上面部品、赤矢印の部分のラインですが、この写真で見ると機軸に対して平行ではなく斜めになっていますが、実機は機軸と平行かほんの僅かに斜めなだけです。
・黄色矢印の操縦席後部の膨らみ後端、このモデルでは境目がくっきりとしていますが、実機はもっとなだらかに繋がります。
・水色丸部分、AESAレーダーと思われる部分ですが、この写真で見ると長方形に見えますが実機は正方形に近い形状です。ただし、このモデルの他の写真で正方形っぽく写ってるのもあったので、自分の写真のアングルの問題かも。
・オレンジ線の部分、主翼端の前後方向の長さが短く、主翼の全体形状が実機と異なる。細長い感じに見えちゃっています、オレンジ部分の前後が短いというより主翼が長すぎるのかも、測ってはいないので厳密にはわかりません。
・紫矢印部分、水平尾翼の端が機軸に対して斜めになっていますが、実機は機軸と平行です。てかここが機軸と平行でないジェット機ってあんまし無い気がします。
・ピンク矢印部分、水平尾翼の内側のラインは複雑でクネっているんですが、モデルでは直線的に折れています。実機では付け根側の角はカクっとしていますがその次(写真で下側)の屈曲部は丸みを持ったカーブです。これらのせいで水平尾翼の全体形状が実機と異なる印象になっています。

・右写真に移って、赤矢印部分のインテークと胴体との隙間。隙間っぽく表現してありますが、実機とは面構成が異なっていて、モデルでは下面がそのまま上面まで繋がっているんですが、実機では下面は下で途切れて空間を挟んでから別に上面があります。実機は”穴”なのにモデルは穴にはなっていません。分割の都合なのかもしれませんが、この分割だと普通に再現できたと思うんですよね…何でこんな造形にしたんだろ?
・紫矢印部分、モデルでは機首下面のエラの部分に謎の面取りがありますが、実機は普通に丸く繋がっています。こんなとこに平面がある飛行機ってそう無いと思うんですが、何でこんな造形にしたのか謎。
・緑矢印部分、インテーク側面部分に屈曲部がありますが、実機にはありません。上面の部品は直線なので、上からだとパっと見わかりにくいです。インテーク入り口が大きくなる機体はF-1なんかがありますけど、こんな風に屈曲はしないでしょ、と。ついでにこの部分では下面も屈曲していて、曲げラインがはっきりとしていますが、実機はなだらかに変化する面ですので屈曲はしていません。
・水色矢印の主脚庫後部、ここの実機形状ははっきりとはわかりません。自分のキットではF-1と同じとして四角い形状にしましたが、海洋堂のモデルでは台形になっています。実機写真と見比べてみたら台形のような気もしたので、ここは海洋堂のモデルが正解なのかもしれません。
・黄色矢印のエルロン下面モールド、写真では見にくいですが前後方向があまりに狭く、流石にこれはおかしいです。モデルの性質上、モールドの位置がどうこうとかは無粋ですが3舵くらいは飛行機らしいものにしてほしいところ。2015/09/17訂正。すみません、見間違えていました。この部分、主翼下面は全体が一回り小さくなっていて、前縁スラットとエルロンの途中と先端付近で合わせ目が出来るタイプ(前縁後縁に合わせ目が来ないタイプ)の分割でした。なので、モールドはエルロンの全体じゃなく一部なので大きさ的には間違いってわけではなかったです。下面はエルロンの中側部分に分割線ができてます、エルロンのラインで分けなかったのはヒケとかの都合なのかしらん?。写真の上面部品下面部品がちょうどよく並んでるもんで勘違いしてしまいました、ごめんなさい。
・オレンジ矢印の機体下部、谷になった部分がありスタンド穴があります。スタンド穴を設けるのは当然なのですが、ここまで谷があるのは間違いです。この穴の前方くらいまで、実機ではアレスティングフック収容部の突起部があります、谷になってるのはそれよりは後方でないとおかしいので、このモデルの谷部は長すぎて間違い。
・ピンク矢印部分、モデルでは胴体下半分の側面は前から後ろまで直線的なんですが、実機ではお尻の手前から少し絞った形状になっているようです、ただし参考になる写真が微妙でやや不確実ですけど。

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下面
部品状態の説明と被りますが、完成状態のも見て頂きたいのでアングルごとに見ていきます。

・左写真、緑矢印部分が先ほど説明したインテーク周りの不自然な屈曲部です。アングルによって気になったり気にならなかったり。
・赤矢印部分、機首下面の謎の面取り。下側なので気にしなければセーフっちゃセーフなのかも。
・水色丸部分、「原型製作:谷明」となっています。模型界隈の人なら知ってて当然のウルトラエース、谷さんの原型とのことです。これについては正直”疑問”に思っているので最後で触れます。

・右写真、赤矢印部分で少々わかりにくいかもですが、インテークの隙間周りの面構成が不自然な感じになっています。これは機首の面取りとインテーク隙間の面構成が違うせい。
・黄色矢印の主翼下面付け根、膨らみがあるのですがこのモデルでは再現していません。
・緑矢印部分、部品の所で触れたように谷部が前方に長すぎます。
・水色丸部分、下面の日の丸は写真ではっきりと確認できず、有無は断言できません。このモデルでは有りと判断していて、位置や大きさは自然でOKだと思います。

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側面とお尻
・左写真、水色矢印の機首ライン。表現しにくいのですが、どうも実機と印象が違っていて全体の”似てる度”を下げる原因の一つとなっています。ピトー管を省略するのは当然なので良いのですが、機首の先端付近の形状がどうも違う、実機は扁平な感じで「細いけどもやわらかい」ような印象なんですが、モデルは鉛筆みたいに「尖っている」ような印象を受けます。ある程度は菱形になっているんですが、機首の別部品になってるところの扁平ぐあいが足りずに断面が丸くなりすぎてるんじゃないかと思います。
・赤矢印部分、キャノピー透明部品の後端で高さが足りないようで、キャノピー形状が違って見えます。実機のキャノピーはT-4と同じものです、コートがしてあるので色はそれっぽくなっています。
・緑矢印部分、側面から見た時にこの部分が少し下に張り出して見えるってのは合っています。屈曲してるのと機首の面取りのせいで不自然な感じになっちゃってるのが残念。
・水色矢印のナナメ垂直尾翼(同じ色使っちゃった…)。こいつがモデルでは外側(横方向)に倒れ過ぎているように思います。他の写真も見て実機写真と比べて頂きたいのですが、輪郭の見え方とか文字の見え方が実機写真とはかなり異なるのがわかるかと思います。このモデルだとYF-23みたいな感じの倒れ方ですが、実機は比較的浅くF-35ぐらいの倒れ加減です。この部分もこのモデルが似てない印象を強くさせているように思います。

・右写真、赤矢印のエンジンノズル周辺はかなり省略した形状です。もっとも、尻の部分は実機完成状態の画像が無いので、エンジンノズルの具合とかはどのみち不明です。省略するのも無理は無いかと。推力偏向パドルはモデルでは四角に近い形状ですが、個人的には花びらに似た形状が正解だと思います。ただし、このパドルも実機の実物は写真が無い(機体公開時には未装着)ので本当の正解は不明。
・青矢印部分の、下外側のパドルらへんには先端が三角になった赤く塗られた突出部があるのが実機写真で確認できますが、モデルでは再現されていません。うちのキットでは、ここがパドルの基部と判断して再現しました。
・緑矢印のナナメ垂直尾翼の付け根の膨らみ。全体的な雰囲気は悪くないと思うんですが、後端付近で面構成が実機と違うようです。また、ラダーの線がこの膨らみにかかるのが実機写真で確認できますが、モデルでは膨らみの上までとなっています。

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正面と脚
・左写真、赤矢印の正面から見た機体下面のライン。下面が直線に近い感じになっていますが、ここは両サイドが下に少し出っ張って、前からだとWみたいに見えるのが正解のはず。
・緑矢印のナナメ垂直尾翼、やっぱり外側に倒れすぎています。

・右写真、脚の部品はそれぞれ一体でダイキャスト製とのこと。実機はF-1(T-2も同じ)のほぼ流用ですが、大体それっぽい形にはなっています。モールドが甘いのは製造上仕方がないのでこんなもんかと。

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洋上迷彩Ver.
この製品は洋上迷彩Ver.も同時発売されます。これはその見本です。今更言うまでもないでしょうが、本機は実験機であり作戦機になることは無いので、あくまで模型的なIF遊びです。
このVer.で一番疑問に思ったのが、何で下面を白にしたんでしょうね?実際の洋上迷彩機は下側は明るいほうの青色です。何か拘りがあるのか、単純に下面部品を白で成型して塗り分け無しで脚庫を白くしたかったか、真相はわかりません。もっとも、どうせIFなので問題は無いと思います。

・左写真、赤矢印のインテーク内部はこんな感じ。浅いのはまぁ仕方ないかと。インテークの縁の形状は捉えづらいのですが、けっこういい感じに再現されています。
・緑矢印部分、機首の印象がやっぱり違う気がする…。

・右写真、赤矢印の主翼上面の付け根、膨らんだ面の繋がり方はおおむねいい感じ。真ん中になる段の最前部のカーブは省略してるっぽい。
・青丸部分、この写真だとAESAレーダーは四角に近い実機に似た形状に見えます。
・黄色矢印部分、パドルの形状は解釈の違いってことで良いかと。

写真に書き込むのを忘れたんですが、以前にメーカーから公開されていた青いほうのモデルの写真では、水平尾翼の後ろの角を切り落とした昔の「RCS実機実大模型」の時の尾翼形状になっていました。この水平尾翼の形状は「昔のRCS実機実大模型(黒いやつ)のキットを一部修正しただけのキット」を見分ける時のポイントの一つで、「飛行試験供試機(白赤青のやつ)」のモデルと言っているのにこの水平尾翼の切り落としがあるガレージキットは黒いやつのキャノピーを直しただけのキットです。当然、機首とか肩のあたりとか全然形状が違うモデルなので買わないように。試作段階(?)で海洋堂のこのモデルが間違った形状になっていた所を見ると、RCS実機実大模型と実機との違いを把握しないまま作業をしていたか、その辺の間違ってるガレージキットを参考にしちゃったんだろうと思います。どちらにしろ、そんなミスをエースの谷明さんがするか?という気がしちゃうのですよ…。

********まとめ************
というわけで、結局のところ、「パっと見はそれっぽい」けど「ちゃんと見たらあちこちおかしい」という感じです。特に、「飛行機として不自然でない?」と思える面取りや屈曲があるのが残念なところ。

あくまで”完成品フィギュア”という位置付けでしょうから、形状には拘らなかったのかもしれません。また実証機のモデルは他にはガレージキットしか無いですしプラモ化は現実的ではないですから、唯一の手軽に手に入るモデルとして、十分ヒットするだろうと思います。印象だけでざっくり例えると、昔あったチョコエッグの飛行機シリーズを大きくした感じ、ブラインドパッケージの塗装済みモデル(500円位のアレ)のモールドを無くしたくらい、最近のトミーテックの塗装済み半完成品よりはかなり下、って感じかと思います。絶対的な価格として安いもんではないですが、マニアックな機体で完成品ってことを考えると、まぁ仕方ないところかと思います。

*閲覧注意!ここから批判的な事をゴリゴリ書きます*

とはいえ、かつてはリアル志向のガレキや完成品でその名を馳せた海洋堂が、「センムの部屋」と銘打って送り出した新シリーズ、「こだわってます」的な売り込みもしてますし、多くのファンは高い次元のものを期待したのではないでしょうか。それを思うと、展示されていた見本を見た限りにおいては、あくまで個人的には「海洋堂ともあろうものが随分といい加減なモノを作ったなぁ…」という風に感じました。お手軽志向でのデフォルメはアリだと思いますし、塗装済み完成品にするのも良いと思うのです。けどね、同じ機体をスクラッチしてガレージキットにした身としては、このモデルを見た感じ「デフォルメ」や「生産の都合」ではなくって「リサーチ不足」とか「早い段階で妥協した」と思われるキツく言えば「手抜き」の部分があまりに多いように見えるのですよ。この機体の完成品モデルを欲しがる層というのは、歴戦のミリヲタ空ヲタ以外にも、よりライトな「自衛隊バンじゃい(∩・ω・)∩」ぐらいの層も相当数いるんじゃないかと思います、偏見ですがそういう層は基本的にそれほど再現度にうるさくなく、そもそも「似てるのか?」と自分で検討したり調べたりしない人が殆どではないかなと。そういう層を狙うのであれば、モデルの形状を煮詰める必要なんてありませんから、他がやる前にちゃちゃっと商品化してドジョウを取り尽くしてしまおう、みたいな意識が海洋堂にあったんちゃう?と思わずにはいられないのです。

もう一点疑問を抱いたことがあります。これ、完全に私の想像ですからそのつもりで。
「これの原型の製作者、本当に谷明さんですか?」
谷明(たに あきら)さんと言えば、モデラーならば誰もが知るワールドタンクミュージアムやファイブスター物語のガレージキットで猛威を振るった業界のウルトラエースです。その谷さんが、この原型を作ったとは私にはどうしても思えないのです。メーカー製品の原型であれば、時間的・原価的・製造上の様々な制約がかかってくるのはわかります、けれどもこのモデルを見るとそういう制約とは関係ない不自然さが多々あるように思えるのです。機首下部の面取りとかインテーク側面や下面の屈曲部とかはこの種類の飛行機の形状として不自然です、谷さん程のベテランがこんな造形をわざわざするとは思えません、また製造上必要だったということも無いはずです。実機形状の解釈の違い、だとしてもここを間違えるとは思えませんし、手作業では余計な手間になるだけの面取りをわざわざ間違えてやることは無いでしょう。
このモデルの形状を見ていくと、「不慣れな人間が3Dモデリングソフトで作ったモデルを立体出力した原型」のような気がします。使ったことがある人はわかってもらえると思いますが、妙な面取りとか屈曲で無理やりそれっぽく面を繋げるってのは3Dソフトに不慣れな時によくやりがちな手です。機首下の面とかは、これのような気がします、形状を上手く出せなくって仕方なくC面を追加して箱っぽく見えないようにする、ってのはやりがちなパターン。これが、「原型製作:谷明(普段は手作業スクラッチですが、今回は不慣れな3D設計をしてみました、出力後修正はしていません)」ということなら納得がいくのですが…、それじゃ谷さんの意味ないけどな(笑)

実際の所はわかるわけが無いですが、私としては谷さんがいつもの手作業でこんな造形をしたとは信じませんよ、ってことで谷さんの腕よりも海洋堂の方を疑っています。もし本件、より詳しい情報が公表されてますよ知らないの?とか気付きがありましたら教えてくださいね。どうにもモヤモヤしちゃうんだもの…(´・ω・`)

なんだかんだと最後は批判というか疑いをかけていますが、本シリーズは1/48 OH-1の原型(途中)も公開されており、期待している方も多いことでしょう。海洋堂に限らず、模型メーカーには頑張っていいものを作って頂いて、次世代のモデラーを育てるよう頑張って欲しいのです。批判が含まれていても、記事が上がるうちは大丈夫なわけで、レビュー記事が上がらなくなったり「誉める記事」しか書けない雰囲気になったら破滅間近だと思います。今の模型界隈って新製品は盛んですが、受け手の数や年齢や意識を考えると、かなりギリギリのラインまで来ているように思うのです。だからこそ個人でも駄文だろうと面倒だろうとHPに残しておこうと思うわけです。そんな危機感を持っちゃってるモデラーもいるんよってことはメーカーにも知っておいて欲しいなぁと思う今日この頃。

以上、長々と駄文にお付き合い頂きありがとうございました。まぁ、結局の所は「欲しいと思ったら買え」「迷ったら買え」「買わずに後悔するより買って後悔しろ」っていう格言に従っちゃえばいいと思うYO! (ノ・ω・)ノ


日付

2015年9月14日

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