1/35 巡航戦車 カヴェナンターMk.Ⅰ(後期) ガレージキット

1/35 イギリス 巡航戦車 カヴェナンターMk.Ⅰ(後期)   キット/オリジナルガレージキット
<実車解説>
カヴェナンター巡航戦車はWWⅡ中のイギリスの戦車で、比較的有名なクルセイダー巡航戦車の姉にあたる戦車です。車高を低くすることを最優先して、無理を承知で不適切なラジエーター配置をとった結果、エンジンの冷却不足という欠陥を抱えています。このため、1,770輌ほど生産されたほとんどが英国本土で訓練用に使われ、実戦参加はしていません(派生型の架橋戦車のみは実戦参加)。アフリカへ運ばれた数輌は、熱帯地域での試験をしたのみでした。

本車はWWⅡ直前の1939年2月に開発が開始され「A13Mk.Ⅲ」「巡航戦車Mk.Ⅴ」とも呼びます。試作車の完成が1940年5月で、1941年頭頃から量産車の部隊配備が始まり1943年までには大半が退役しました。アフリカが大変な時期に本土に留まった理由は、「冷却不足がひどく熱帯では耐えられないと考えられた」「本土防衛の予備戦力が必要だった」「クルセイダーの訓練車として使う」といったもの。当事、ダンケルクで多くの装備を失った英国には戦車の備蓄が僅かしか無く、国民を安心させるためにもある程度の本土戦力は必要でした。本土に居るカヴェナンターはプロパガンダに活用され、従来戦車に比べて見た目が近代的でいかにも強そうなことから当事の国民には人気があったと言います。とはいえ、クロムウェル系列が開発され米国車両も数が揃ってくると、維持管理に手間のかかるカヴェナンターはあっさりお払い箱となりました。

クルセイダー(A15、巡航戦車Mk.Ⅵ)との関係。カヴェナンターの設計が完了した時点で、生産に参加するよう言われた別会社が兼ねてから指摘のあった冷却不足を問題視して、問題を是正した姉妹車を開発&生産するよう提案してできたのがクルセイダーです。ややこしいですが、要はカヴェナンターの実車試験前にクルセイダーは開発されています。クルセイダーの試作車完成は1940年4月でカヴェナンターより早く、生産は別々の会社で平行して行われました。

型式は大きく分けてMk.Ⅰ~Ⅳの4種類あり、Ⅰの冷却能力を補強したのがⅡ、車体形状が変わるほど大幅な改良をしたのがⅢ、Ⅱを基本にⅢの改良の一部を適用したのがⅣです。Ⅰは後にⅡに改造されており、ⅠとⅡは外観での区別は不可能と思われます。Ⅲは生産が最後になるので数が少ないです。他に、架橋戦車や浮航戦車に改造されたものもあります。

武装は2ポンド砲(40mm砲)と同軸機銃1廷、ついでに発煙弾発射器1基。装甲は標準で車体と砲塔の正面装甲が垂直部で40mm、傾斜部分は垂直換算で40mm、側面後面は30mmです。高速走行に向いたクリスティー式懸架装置を持ち、速力は路上でベストな状態では50km/h出せましたが、実運用では故障が恐くて抑えて動かす必要があったようです。なお、カヴェナンターとクルセイダーは機械部品の多くが共通でしたが、エンジンや操向装置は違いました。乗員はカヴェナンターは4人で、クルセイダーは当初5人(後に減ってMk.Ⅲは3人)でした。外観的には、カヴェナンターは転輪が4個でクルセイダーは5個なので、そこを覚えておくと区別が簡単です。


<キット解説>

当方「シープモデル」が製造販売するオリジナルのガレージキットです。
組み立て説明のページへのリンク前半 後半 (同じ窓で開きます)

ワンダーフェスティバル2018冬で初販売しました。WF価格は12,000円(税込み)です。プラモじゃなくってガレージキットだから高いんだよ、材料原価と手間が半端ないんだよ。
自分とこのHPで通販する予定です。完売の時は気長に待って。リンク(別窓で開きます)
1/35 TOGやAMX40も売ってるのでこちらの商品まとめページを確認してください。リンク(同じ窓で開きます)

*キット仕様*
・個人生産によるガレージキット(レジンキット)です。プラモとは少し違います。
組み立てには別売のタミヤ/イタレリ社製の「1/35 クルセイダーMk.Ⅲ」が1個必要です。従来のイタレリ箱のMk.Ⅰ~Ⅲでもいけるはずですが、履帯が接着塗装不可なので面倒です(タミヤ箱のは接着塗装可能)。AA型だと砲塔の吊り金具が入って無いので不可。
・一般的な1/35戦車プラモと並べても遜色無いレベルを目指して作りました。
・全て自分とこで手作業で生産しています、真空脱泡機もないので、けっこう気泡や欠けがあります。欠けたボルト頭は六角プラ棒と付属の修復用部品で修復して下さい(ウチの他のと一緒)。
・車体は今どき珍しい手作業原型です。なので微妙に対称や垂直が狂ってたりスジ彫りがヨレてたりとかします。完成したら目立たないけど組んでる途中は気になるレベルの歪みとかもあります。
・車体の上に載ってる物の多くは3Dプリント原型ですが、複製でちょっとダレてます。
・メインの車体はフェンダーまで含めて一体成型で楽ちん。底はバスタブに似た形式です。
・脚周りはクルセイダーから流用します。履帯もプラモのベルト式を短く切って使います。
・プラ材やポリパテの取り扱いスキルは必須です。気泡等に自分で考えて対処できる必要があります。
・起動輪の根元、車体が丸くなってるところが複製しづらく荒れてるので上手いこと整形してください。
・説明書は全部HPを見ていただく形になります。ワンフェス後に作りますので少々お待ち下さい。
・プラ材料は市販のものから必要なぶんを付属させますので、本キット+クルセイダーのプラモだけで完成できます。ベルトのバックルとかヒンジとか、より細かくしたい場合は市販の汎用エッチングなどを使用してください。
・キットはカヴェナンターのうち、Mk.Ⅰを再現しています。ただ、Mk.Ⅱは外観上の明確な識別点が無いと考えていますので、Mk.Ⅱのつもりで作っても構いません。Mk.ⅢとⅣは形状が異なるので作れません。型式ごとの外観について詳しくはこのページの最初のあたりを見てくださいカヴェナンター ガレキ化への道(同じ窓で開きます)
・後期としているのは便宜上の呼び方です。前面にコブのある砲塔を持ち、転輪がすり鉢状になってるタイプです。一番カヴェナンターらしいスタイルだと思うのでコレにしました。
・あちこちのディテールで個体差が激しい戦車です。だいたいは対応できるようになっていますので好みの仕様で作ってくだい。それらの説明も取説の中で行います。
・寸法やディテールは正規の図面が無いので写真判断と転がってる三面図からの推定です。
・主砲塔は旋回と砲身の上下ができます。砲塔と車体は嵌め込むのみで、砲身は可動ですがレジン部品なのでスムーズに動かすには工夫が必要です。ハッチは閉固定(砲塔と一体)です。
・ハッチ類は閉固定ですが、操縦手席の装甲バイザーのみ開閉を選択できます。
・主砲身は外注3Dプリントで作ったアクリル製です。レジンに似た段取りで塗装と接着ができ、事後変形しづらいので安心。機銃はプラモ流用です。
・履帯はカヴェナンターのMk.Ⅰの場合、クルセイダーMk.Ⅲの履帯は一般的では無いのですが妥協しました。てか、クルセイダーでも同様なんだけどイタレリもタミヤもMk.Ⅲと同じ後期の履帯にしてるし。
・パッケージは丈夫な白箱です。
・自分で生産しているので、部品を失くした壊したの場合は対応できます。そこは安心。製作で困ったときもメール対応致しますのでお気軽にどうぞ。
・デカールやシールは付属しません。ただプラモに入ってるので、それを流用してもOk。レジンは全てアイボリー色です、透明部品はありません。金属線&板があるので要プライマー。
・完成時で車体長約167mm、まぁよくある感じのサイズです。
・主砲塔はクルセイダーの改造用に別売りするつもりですが、ワンフェス2018冬では生産が間に合わないので見送ります。エアクリーナーなども合わせてクルセイダーMk.Ⅲ→Ⅰ用セットも売ろうかと。

<作例について>
ワンフェス準備が残ってるので突貫工事で作っています。ちゃんと原型ではなく複製品を組んでいますので、標準的なスキルの人が組んだらこれぐらいには仕上がるはずです。むしろちゃんと表面処理すればもっと綺麗にできるはず。筆者は転輪とか洗浄は別として、主な部品の組み立て塗装は2晩でやっています、そりゃ雑にもなるってんもんよ。
塗装は手持ちの色から近いの選んだだけなのでちょっと色味が変かも、参考にしないで。カヴェナンターはほぼ全部が本土で訓練に使われており、グリーンの本土カラーが普通だったっぽい。何台かだけアフリカに試験で送られていて、サンドカラーのものも居ます。見本はマフラーを塗りわけていませんが、茶色がたぶん正解です。ロコ組みして単色ドバっと吹いて墨流してウェザリングマスターでエッジ強調した程度ですので、味気ないのは許してね。時間無いし、あくまで完成見本なので派手なことはできんのよ。
大きさ比較で塗料瓶とソース置いておきました。白いのは部品の一覧です、これに加えてレジンのボルト頭修正用部品とプラ材金属材が必要量付属します。主な選択箇所を写真中に示しました。
今回、一眼レフじゃなくてコンパクトデジカメで三脚なしで撮ってるので、写真がイマイチなのは勘弁してね、一眼のバッテリー上がってたのだ。


日付

2018年2月16日

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